海彦・山彦の白秋日記

Ombigaichan 6340m ヒマラヤ襞が綺麗な双耳峰。 この頃はまだ未踏峰だったが・・・今は誰か登ったか?

2022年04月

4月24日
先週の土日以来の、八甲田スキー山行。
黒石インターを降りると、岩木山が迎えてくれる。緑が濃く為った・・・
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今日は、ロープウェーの始発に乗り、赤倉岳・井戸岳の鞍部から、箒場に6.3km滑る予定。
7時半に着き、板を改札口に置いて来る。既に4本置かれてる・・・
車に戻りザックの中身を点検し、靴を履き準備万端です。
箒場から、ロープ駅に戻るシャトル便の予約が8時半からで、2時半の便を申し込む。
ロープ始発が8時45分だと館内放送、乗客が多いので15分前倒しです。

ロープが動き出す・・・雪解けが進み、ブナの根開きが、一週間で随分大きく為ってる。

上駅に着き外に出る、先週はバリバリに凍結してたが、今朝はザラメだ・・・
板を背負い、田茂萢岳に登る。田茂萢湿原に滑り込む、いいザラメだ。
湿原の底でシール装着、これから登る赤倉岳が黒々と見える。
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壺足跡、昨日のものだ・・・この時期に為ると、赤倉山頂まで雪が繋がってない・・・
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予想通り、下半分で雪が切れる。
板を背負い・兼用靴の金具を緩め、ストックを短くして杖にし、只管登る・・・
雪解け直後のハイマツは、まだ起き上がって無く、夏道を塞いでて、まことに歩き難い。
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振り返る。遠くに岩木山、田茂萢岳と湿原、前岳。3月末には、全部雪の上を歩けたのに。
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10時半に赤倉岳・北峰着。眼下に毛無岱湿原、奥に南八甲田。
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雪解けでドロドロの夏道を歩き、赤倉岳・本峰。祠に色々“お祈り”神頼み・・・
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振り返って、赤倉岳・北峰。右に青森市内と陸奥湾。
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三角の高田大岳と双耳峰の井戸岳、奥に八甲田大岳。稜線の殆どは露出してる・・・
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赤倉の本峰から降りて来た。登山靴と違い、兼用靴は歩き難い、スキー靴より増しだが・・
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赤倉・井戸の鞍部に着く。小岳と八甲田大岳の間から、南八甲田の駒ヶ峯と奥に乗鞍岳。
何と・・・霞んでるが、乗鞍の奥に93km南の“岩手山”が・・・珍しく見えた~
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ここからは、箒場まで6.3km雪が繋がってる。
直ぐに滑っても、シャトル便迄の時間がだいぶ余る・・・大休止。
シールを剥がし、ストックを120cmに伸ばそうとしたら、片方の1段目の締具が無い!!
思えば赤倉北峰の登りで、寝たハイマツに引っ掛かり、強引に引っ張った時が有った。
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その時に、飛んだのだろう・・・これではスカスカで、ストックとして役に立たない・・・
それにしても、良く抜け落ちなかったものだ・・・さて困った・・・
シールトラブルの時の為に、細引きロープ10m・ビニールテープ1巻、は常に持ってる。
120cmに伸ばして、縮まら無い様にグルグル巻きにして段差を付け、抜け落ちない様に2段目にもグルグル巻く。押しても縮まら無い・引いても抜けない。これで何とか為る!
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テルモス珈琲を飲みながら景色を眺めてると・・・岩手山が見えなく為ったし、
風も出て来た。
アウターを羽織る程では無いが、フリースではスースーして寒い・・・

箒場へ滑る事にする。出だしは30°位の斜面が続く・・・転倒しない様に慎重に・・・

斜度が落ちて来たので、写真を写す余裕が・・・雛岳と高田大岳、形がそっくり。
雛岳の裾を巻いて、箒場に至る。
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八甲田大岳の東斜面が見える・・・
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雛岳・高田大岳・小岳・八甲田大岳と、ほぼ等間隔に連なってる。
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赤倉本峰が遠くなる・・・
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青森トド松帯に入る。この辺まで来ると、微風で快適・ザラメもいい具合、大休止。
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高田大岳の北斜面。
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ブナ林の中を、箒場ルートの標識に沿い滑り、100番に来ると茶店の屋根が見える。
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今はまだ、道路まで雪は繋がってるが、厚さ50cm程度だ。1日10cm以上は解ける・・・
GWには、何100mか? 板を背負って歩かなければ為らない・・・ここで標高600m。
GW明けで、スキーでのツァーが出来るルートは、睡蓮沼の標高約1000m辺りから上だ。
雪伝いを選べは、2~3mの雪を楽しめる。


毎年、此の頃を堺にして、八甲田での山スキーは終わりにしている。今季は延べ10日。
次は、28日に道路が開通する鳥海山だ・・・しかし、GW前半は雨模様の日が続く・・・
後半は晴れて欲しいのだが・・・
鳥海・矢島祓川口の標高1200mから、山頂までは竹ポール設置済み。
登り返し無しの標高差1000m・最短でも5km・大回りだと約8kmの滑走が5月中は出来る。


2時半のシャトル便に乗り、ロープ駅に戻る。県が補助金を出してるそうで、1000円。

帰路、何時もの大河原温泉200円で一汗流し、黒石で給油162円、沿道の桜を見ながら帰宅。

25日 追記
今日も朝から天気が良いので、板を洗い・泥だらけの兼用靴を洗う。
例のストックだが、細軸のボルト・ナットが工具箱に有った。
丁度のサイズで、緩み防止のワッシャーも有る。
通してミニのマイナスドライバーで締めると上手く行った。ボルトの余りは切れば良い。
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黄色ビニールテープは常にストラップに通してるし、ドライバーは伸縮ネジが緩んた時の為に、常時グリップの下にテープで巻き止めてる。
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締めたり・緩めたりで多少面倒だが、そんな場面はそう多くは無い。
片方だけBDのウィペッドと言う手も有る。

4月17日
4時過ぎに目覚めた・・・何度か風で起こされたが・・・
珈琲を入れて、夜明けを待つ・・・
日が昇ると・・・巨大レンズ雲が・・・嫌な予感です。
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2日目は、主稜線を歩き、箒場に
6.3km滑り込み、シャトル便で帰る予定。
この風で稜線歩きが出来るか? 8時にロープ駅に・・・何と、強風で運休だと・・・
さて困った・・・睡蓮沼から登る事にしたが、酸ヶ湯ゲートは9時開門だ・・・
急いて、酸ヶ湯に戻る。既に並んでる12.3台目だ・・・
睡蓮沼の路側スペースは、両側で20台位より停められない。
皆が停める訳でも無いだろう、八戸方面への通過車も有るだろうと、開門を待つ。

5分前に開門、一斉に走る・・・左路側が埋まり、右路側に3台分の空きが有る。
対向車が来なくて、上手く滑り込めた~~

やっと停めれて、ホッとしてると・・・「父さん、マダ来てラガ~」と、声を掛けられる。
4月に為って、井戸岳・硫黄岳・ニセ駒で3度も会った八戸の御仁、今日は犬のお供無しだ。
小岳から谷地温泉に滑り、定期バスで戻るので、犬は留守番だと・・・
ロープが止まったので、こっちに来たと言ったら、矢鱈混むのはその為かと納得した様子。

準備をして、睡蓮の雪壁を登る・・・左から硫黄岳・八甲田大岳・小岳・高田大岳の絶景。
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睡蓮沼から登った殆どは、仙人岱避難小屋を目指して、一列で登ってる。
右に右にとシール登行で、小岳の南大斜面を目指す。新しい1人のトレールが・・・
ストック跡の幅から、八戸の御仁と確信。疲れを知らぬ強烈なパワーの持ち主だ。
立ち止まった跡が無い・・・11時の定期バスに乗って戻り、2本遣る予定だと言ってた。

左に硫黄岳南斜面を見て、小岳を目指す・・・シールが効く、いいザラメだ・・・
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小岳の頭が見える・・・
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背後に硫黄岳東斜面・・・
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南八甲田連峰の山々・・・沖揚・城ヶ倉からの人で、混んでるだろう。
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この斜面を登れば、小岳・高田大岳の鞍部、滑走開始地点だ・・・
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振り返って・・・小岳の右から、滑って来た。いい雪といい斜面だ・・・
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岳樺帯まで滑り降りると、左に974.5mピークが見えて来る。
根開きの穴から、兎が飛び出す! 毛替わり中で、白と茶のマダラ模様だった・・・
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ピークの右を巻くと・・・眼下に、谷地温泉の屋根が見える。
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3時のバスまで1時間半有る・・・久し振りに、谷地温泉に・・・600円。
建物全体が古びてるが、浴場は特にだ・・・豪雪に遣られたのか?
四方の壁がどの面も垂直で無い・・・膨らんでる・斜めに為ってる。潰れそう・・・
新しい材木で斜に筋交いで支えてる。これで次の冬持つのか・・・
風呂は42℃の濁り湯と38℃の透明湯の2種だが、家での42℃設定よりヌルク感じる。
硫黄臭も心地良い~ 風呂から上がり、十和田湖⇒青森駅の定期バスを待つ。
谷地の名の通り、周囲は湿地だ・・・雪が解けた処は、水芭蕉の群落が開花。

1台の外車が山から下って来て、停まる・・・外人の若者が指で、左右の合図をする。
山の方を指すとUターンして、笑顔で乗れと言う。
助手席の物をポイポイ後部座席に放る、何かアメリカ映画のシーンの様に・・・
板とザックを後部席に、ボードが載ってた。帰りの様だ。
助手席に座り、走り始めると・・・
「ソトは7℃、アツイですか?サムイですか?」と聞き、エアコンを操作する。
何たる心遣いだ・・・お・も・て・な・し・を思い出した。
昔は、板を背負って歩いてると、偶に乗せてくれる人が居たが、今は皆無だ。
「ミサワベースのキョウシ、2年メ」だと言う。米軍の子達の教師の様だ。
「フユの八甲田は、アブナイ。ハルのシーズンは、アブナクないからスキだ」と。
秋田のバックカントリーは何処が良いか? 何時も1人か?聞く。僕も何時も1人だと。
片言の英語と片言の日本語、アッと言う間に睡蓮沼に着いた。楽しい一時だった。
荷を降ろして、Uターン・・・バーイと手を振って、三沢基地に帰って行った。

帰路、黒石で164円で給油。道路沿いに桜が咲き始めてる。
岩木山に三重のレンズ雲、珍しい・・・車を停める場所を探してる内に、二重に変わった。
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さて・・・次の23.4日が晴れたら、赤倉岳にシール登行して、
主稜線を板背負って歩き、井戸岳から箒場へ6.3km滑ろう~~。

それで、八甲田を終わりにして、次は28日開通の“鳥海山”、標高差1200mの滑走だ。

4月16日
4月9日以来の、北八甲田山行。
この時()は、2日間楽しむ予定だったが消化不良・・・
今回は土日が晴れ予報、再起を期して八甲田へ向かう。
今日から、シャトル便が始まるのだ・・・主稜線から東斜面を滑っても、帰って来れる。
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今日は、シール登行距離も滑走距離短いので、ロープ始発便に乗れなくても大丈夫。
駅舎でシャトル便の予約をする。予定の場所に居なければ、待たずに通過するのだ・・・
間違いなく着ける時間を予約。

10時の便に乗って山頂駅へ・・・赤倉岳の裾を巻いて、八甲田温泉に滑り込む計画。
赤倉岳・双耳峰の井戸岳・八甲田大岳の勇姿。
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田茂萢岳から田茂萢湿原に滑り込みシール装着。振り返って、田茂萢岳と三角の前岳。
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赤倉岳の裾を巻いて、シールを外しで最初の斜面を滑る。
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赤倉岳の山頂が遠く為る・・・木陰は凍結してるが、日向はザラメでいい感じ。
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天気も良い、滑りも
いい感じで快適。
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途中の青森トド松が氷を纏ってる・・・前日雨が凍結したのか?
日差しが当たり、バラバラ音を立てて落ちてる・・・中々の音だ・・・
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ブナ林の中を滑るが・・・雪での落枝が凄い・・・幹も折れてる。
ブナの樹間から、八甲田温泉の建物が見えると、5.3kmの滑走終了だ・・・
シャトル便に1時間も余裕が有る・・・もっとユックリ滑って来れば良かった・・・
道路脇の雪上に熊皮で座り、お茶タイム・・・1人滑り降りて来た。
迎えのシャトル便2台が、始発の箒場方向に走って行く。

暫くして、シャトル便が2台来た・・・1台はカラ?? 乗り遅れた? 
1台に箒場からの1人が乗ってたが、それに2人が乗り込む。
カラの1台は、ここで5分待つと言う。2人が予約してるらしい・・・

9人乗りだがコロナで6人定員、それに3人より乗らない・・・
ロープ駅まで1000円・・・タクシーを呼ぶと5000円だ・・・このサービスは有り難い。
以前は、バスを使ってたが、年々乗る人数が減り、バス⇒小型バス⇒ワゴンだ・・・
15分走ってロープ駅に・・・車に戻り、酸ヶ湯の駐車場へ・・・

酸ヶ湯の駐車場に併設されてるトイレだが、9日には冬期閉鎖されてたが開いてた。
明るい内から・・・Whiskyで1人宴会開始・・・
このご時世、他の車中泊者に「一緒に飲もう」と言う訳にはいかない・・・

日暮れにはホロ酔い・・・ザル蕎麦を茹でて、晩飯とする。

夜間、強風で車が揺れ・何度か目覚める・・・

4月12日
今日、家の日陰に残ってた、バケツ1杯分程の最後の雪が消えた~ 愈々春だ・・・
水仙も早咲き種が咲き始めた。

今日は、八甲田へ山スキーの予定だった。晴れだが山頂部が16mの風予報、
9日の風を思い出して山行を中止にした。

天気も良いし夕方まで、にわか園芸をする事に・・・手始めに、胡蝶蘭の植え替え。
化粧鉢に2株セットに為ったのを貰い、花が散るまで楽しんた。
花が散って、茎をそのままにして置いたら、芽が出て来ます。
花芽の場合と葉芽が有るが、普通は葉芽です。
2株共に芽吹いたが、何と・・・1株の出た葉の間に、紫色の花芽が付いて開花した。
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化粧鉢から抜き、ポット植えなのを、水苔を巻き・素焼き鉢に植え替えしました。
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花が散って、発根したら茎を切って、株分けです。(以前にも、そうして株分けした)
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次に、温州みかんの土の入れ替え。毎年実を付けて、1月末頃に収穫。
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古い土を落とし根を少し詰めて、新しい腐葉土と赤玉で。新芽が出るの前に・・・
冬は玄関の中に入れてたが、狭いし・日光不足で葉が落ちる。
そろそろ外へ・・・しかし、遅霜の心配が有るので、今日からは玄関の軒下で。
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次は、“柘”の植え替え。晩秋に紫色の実を採って、鉢に蒔いたのが2年前。
良く育ったのが20cm程に・・・これでは混んでて、更なる成長が望めない・・・
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鉢から抜き、なるべく根を傷つけ無い様に慎重にほぐす・・・
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野菜苗を買った時の育苗ポットに、一本づつ植え替える。60株有った・・・
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根付いて、新葉・新芽が出るまで日陰に・・・全部が上手く育つとは、思えないが・・・
この苗木が大きく育ち、地植えして、樹形や枝振りをどうしょうか? 等と、
悩む頃には・・・俺は、既に“この世”居ないかも知れない・・・
否、80越えて・90越えてシブトク・ボケずに、生き長らえて居るかも。
多分そうだ・・・「憎まれっ子世に憚る」と、言うではないか・・・
だとしたら、山に行けなくなった頃の、老後の楽しみにするのも悪くはない。

3時過ぎに、今日の百姓業を終えて、一風呂浴びる。 爽やか~~ ビールが美味い。

4月9日
9日10日と晴れが続くので、これは絶好の“山スキー”が出来ると、前日の8日に準備完了。
酸ヶ湯の駐車場で車中泊して、2日間八甲田を楽しむつもりで出発・・・

高速を走ると・・・80㌔でも、横風でハンドルが取られる・・・慎重に・・・
八甲田に上がる山道、城ヶ倉大橋に来ると、吹き流しが真横に振れている。
この風では、ロープが止まると思い、酸ヶ湯のPを目指す。

酸ヶ湯Pには既に車が多い、準備中の方も・・・時折、ブナ林の梢が泣く・・・
温泉裏からの大岳環状ルートには、スキー跡1本に違うストック跡、2人登ってる。
他はシューや壺足、アイゼン跡?まで雑多だ・・・2日前の降雪が20cmほど・・・
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ブナの二次林を抜けると、八甲田大岳が頭を出す。雪煙が上がってる・・・風が強い。
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右手の南八甲田連峰の西側に、端正な櫛ヶ峯と逆川岳。
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“地獄湯ノ沢”出合いに着く。今日の様な雪は、ここで思案だ・・・
締まったザラメ雪に、2日前の超湿り雪が20~30cm載ってる。
画像を見て判るが・・・沢のド真ん中を皆さん登ってる。仙人岱に向かってるのだ。
沢を横切り、硫黄ルートに向かったのは、壺足1人のみ・・・
この沢は、上に行く程傾斜が増し、両側壁の傾斜も増す。過去2人雪崩で埋まってる。
滅多に雪崩ないが、リスクを冒さずに、少し遠回りでも硫黄ルート経由で仙人岱へ・・・
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硫黄ルートには、山スキーのツァー用に竹竿を立てられてる。3月29日には既に立ってた。
先行してる若者が、樹間からチラリと見えた・・・吹き溜まりでは膝まで抜かってる。
中々追い着けない・・・超湿り雪をスキーで押しなから登る・・・

硫黄岳と仙人岱の鞍部が見えた・・・樹林が疎らに為ると・・・強烈な追い風・・・
寒くは無いが、体温が奪われない様に、ペラペラヤッケを着込む。
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鞍部に出た、右手に硫黄岳。西側にトド松帯が有り、東側は無木立。
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仙人岱避難小屋に着いた。硫黄岳東斜面。
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小屋は雪に埋まってるので、日差しも入らず寒いだろう・・・
小屋の風裏で、スキーの2人が飯を喰ってる。先行してたスキー跡の人だ。
仲間に入れて貰ってパンを喰う・・・86歳だと言う!!! 
アルペン板に、デァミールの超重ビン、靴も超重!  ゲッである・・・恐ろしい体力だ。
しかも、大発見が有った。板より長いシールをテールで曲げ、板の上で固定してる。
一本の長いシールを、板の長さに寄り、使い廻してるのだ! これは目から鱗だった。

俺は・・・今の体力では、この道具で、ここまで登っては来れないと感じた・・・
八甲田大岳の東斜面を滑るつもりで来たが、強風なので中止だと言う・・・

東京弁の、何回も八甲田に来てる元大学山岳部だと言うオヤジが、86歳に聞いてる。
睡蓮から登って来て、箒場に滑りたいが、下の方は雪が腐ってないか?
馬鹿な事を聞くな! 標高が更に低いので、腐ってて当然だと思ったが、86歳の答えは、
行って見ないと判らない。山は、そういうものだ。笑ってしまった・・・納得。
何日か来て、何十年も来てる様な事を言う輩が多いのが、八甲田。それだけ全国区か?

ガイドツァーの大団体が現れる、50人位が何グループかに別れて居るらしい・・・
女ガイドが12時まで休憩だと言う。トイレには3m程の垂直梯子を降りるが、
雪を見てた目が慣れずに真っ暗なはず、86歳がスキー靴は滑るから落ちるなョと言った途端に・・・ドスーンと誰かが落ちた・・・暫く動けなかったらしい。

飯も喰ったし・・・小岳に登って滑ろうと思ったが、強風は変わらすだ・・・
シールを剥いで、赤ワックスを塗り滑る準備。
八甲田大岳を後にして、硫黄岳の鞍部に滑り、硫黄ルートを降りる。
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登って来た時には、壺足跡と俺のスキー跡より無かったが、
さっきのツァーの一団が登ったのであろう、高速道路に為ってた・・・

滑りは、ザラメの処は良いが・・・新雪に入ると板が潜水艦・・・曲がらない・回せない。
其れで無くても容易で無いのに、爆風が正面から吹く、3回大転倒して林間に入り、安堵。

車に戻り、一泊して翌日も考えたが・・・予報では、明日も晴れだが風が残ると・・・
強風で八甲田ロープウェーが運転中止だと・・・25m以上吹くと運休に為る。
それでツァー客が大挙して、酸ヶ湯から登ったのだ・・・

下山mailと強風で帰る事を伝える、下界も風が強いらしい。大河原温泉で一汗流し帰宅。
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午後3時のGPV予報である。青森沖の日本海に強風域が・・・
気象協会・山の天気・八甲田を見ても、1500m付近24.7mの予報が出てたのだ・・・
TVの天気予報に釣られた・・・。
何時もは、下調べをして“山”に向かうのだが、冬山の時季が過ぎたので、慢心だった・・・

考えられない事故
8日 伊豆の海岸ゲレンデで、クライミング中の3人が転落死亡・・・
73歳母親・48歳息子と、ガイドしてた66歳の国際山岳ガイドの3人。
ザイルで結ばれたまま、海に浮かんでたと。全員死亡で詳細不明だが、信じられぬ事故。
クライミング中に3人共に落ちる? 宙吊りに為らず、全部の支点が抜ける? 摩訶不思議。

ナンチャッテ・ガイドでは無く、国際山岳ガイドだって、国際もナッチャッテ・レベル?
ガイドのProfileを見ると・・・こんな立派な事を言ってる。

●昔は、山岳会、サークルで登るのが当たり前でしたが、最近では、ガイドの主催する登山教室、講習会に参加して登る方が多くなっています。したがって、ガイドの数も増え、色々なタイプのガイドが仕事に従事しています。 日本では、法律でガイドの認定や規制がされていません。つまり、ガイドの質にばらつきがあります。良いガイドを選ぶのは皆様自身になり、それは、たやすいことではありません。そこで、サミットからの提案が生きてきます。
●優秀なガイドは、一流クライマーであることが前提です。
国内外を問わず第一級の登山、クライミングを長年にわたり実践している経験や実力があるからこそプロなのです。当ガイドオフィスのメンバーは、高難度のフリークライミングからヨセミテのビックウォール、ヨーロッパの北壁、ヒマラヤの大岩壁まで経験している一流クライマーです。
●一流クライマーだから優秀なガイドとは限りません。
ロープワークひとつとってもプライベート山行とガイディングでは違います。私が所属しているジャパン・アルパイン・ガイド組合は、優秀なクライマーでかつ実力あるガイドのみが会員になれます。常に新しい技術を学んで、安全で確実なガイドを実践しています。

言ってた事と、現実の大違い。亡く為った親子には、申し訳無いが、頼んた側にも・・・
高額な費用を払い資格取得、更新料を払い続けれは、国際ガイドですか?  笑止!!!!
山での色んなレベルの事故死を見聞きするが、特にガイド引率の事故には、その存在価値・意義の是非を問う者です。(西欧アルプスのガイドは別として、国内限定の話です。)
この事故で、はっきりしたのは、一流クライマー 
≠ 一流ガイドでは無いと言う事。
客の安全を保てない・・・何の為のガイドだ・・・

4月7日
愈々16日から、春スキーのシャトルバスが運行される。
土日限定だが、北八甲田の東側に滑り込んでも、車に戻って来れる。
土日の天候が気になるところだ・・・
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冬場は、東側に滑り込んでも路線バスが無く、タクシーで5000円。1人では辛い・・・
なので・・・西側の酸ヶ湯温泉に滑り、路線バスで戻る事になる。
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4月1日から、ゴールドライン(酸ヶ湯温泉⇔谷地温泉)が開通したので、
中間点の睡蓮沼に車を停めて、北八甲田や南八甲田の山々に行ける様になった。

4月11日からは、
ゴールドラインを毎日定期バス(十和田湖⇔青森駅)が走る。
これで、睡蓮沼や谷地温泉に滑り込んでも、バスを使って戻れる。
全てのツァールートが、滑れる事に~~

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周辺の“山スキー”事情は・・・

4月10日 月山スキー場がオープン。片道6時間で遠いが、今年は行ってみたい。
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2017年5月上旬の積雪量

4月15日 八幡平アスピーテライン開通予定。山頂行きの路線バスが、今年は廃止。
      下に車を置き、バスを使って滑る事が出来なく為る。
      蒸ノ湯温泉から、ダラダラ3時間のシール登行は、苦行だ・・・
4月28日 鳥海山(矢島口・鉾立口)開通予定。

4月5日
朝6時に起きて、寝間着のまま1Fの居間に降りると・・・
テーブルの上に、朝飯の準備とテルモス珈琲が、準備されてた・・・???!!! 

3日にに行って、昨日の4日は無風だったので、
積雪で折れた大量の庭木の枝を、焼却処分が一日掛けての仕事。
この冬は、平成14年の6m94cm(累積積雪量)以来の豪雪で、6m31cmも降った。
お陰で、大量の枝が折れた・・・全部燃やして、草木灰肥料に・・・

そう言えば、晩飯時に次の晴れは、“山”だと言った事を思い出した・・・
今日はド晴れ予報、“山”に行くだろうと思って“テルモス珈琲”の配慮です。
“旦那元気で、留守がいい”と、思ってるのかも・・・山に行かない訳には行かない。

酸ヶ湯ゲート手前の“地獄沼”。噴気口跡なのか? 奥に湯気が上がってる。
この沼には、奥に見える八甲田大岳から流れ出る、地獄湯の沢が流れ込んでます。
深く無いのに、怪しげな緑色・・・温泉成分での色なのか? 冬でも凍結しない・・・
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酸ヶ湯ゲートに並び、9時の開門を待つ間に、板にシールを貼り・ザックの中身を点検。
犬HKの放送で、今日は「1円天気」だと気象予報士の女が言ってる。
“1円天気”??? 初めて聞く・・・これ以上崩し様が無い天気を言うらしい、馬鹿女メが!
太陽光量を硬貨に例えるなら、1円<5円<10円<50円<100円<500円の方が判り易い。

睡蓮沼の道路脇に車を停めて準備、左右で20台程で満車。開門間際でないと停めれない。
ゴールドラインで北と南の区分をしてて、睡蓮沼からは、北と南八甲田に行けます。
笠松峠寄りのS字カーブから、雪壁を乗越して南八甲田の入り口に・・・

今日は、ニセ駒ヶ峯を目指してシール登行。
青森ドド松の日陰はクラストしてるが、日差しが当たる雪面はザラメ状。
シールは吸水率の少ない、毛足の短い100gのポモカ・レースプロを選択。
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服装も3日に大汗で懲りたので、気温が上がる事を想定して、冬用アウターは着ず。
ゴアカッパ上下をザックに忍ばせ、額に流れる汗予防に、バンダナを巻く・・・

南八甲田は北八甲田に比べて、青森ドド松がデカイ。
暫く登って振り返ると・・・北八甲田の山々が圧巻です。
左から、石倉岳・硫黄岳・八甲田大岳・小岳・高田大岳。
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石倉岳と硫黄岳と八甲田大岳が、重なって見える位置に来た・・・これが正解。
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ニセ駒を目指して、雪面の拓けた処を選んで・・・
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ニセ駒と櫛ヶ峯方面への分岐の標識か?  直に登ればニセ駒、右寄りに登れば駒経由で櫛。
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登るに連れて・・・八甲田大岳の左に、田茂萢岳が見える。
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櫛ヶ峯コースの187番標識、ここが“ニセ駒ヶ峯”のピーク。
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南に“乗鞍岳”
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西に“駒ヶ峯”と、その奥に南八甲田連峰の最高峰“櫛ヶ峯”が・・・
行けない距離では無いが、帰路が遅く為る。
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ニセ駒のピークに立つと、南西寄りの風が冷たく、北側に少し降りると無風です。
板を外して、昼飯・・・見飽きない北八甲田連峰。
板を刺して置くと・・・シールが吸った水が滴る・・・
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十分に景色を堪能した。シールを外して、無木立斜面を選んで滑走。
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適当にいい斜面を滑ってたら、沢沿いのツァールート標識に出くわす・・・
ルート設定者のレベルも・・・だ。真冬に、ここを通る奴は居ないか~~
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尾根の雪庇、崩壊が始まってる・・・
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眼下に見える、ゴールドラインのS字カーブを目指して滑り、車に戻る。

帰路は、大河原温泉200円に浸かり、一汗流して帰宅。今日も楽しんだ~~
今後2.3日は雨模様なので、家で大人しくして居よう~

4月3日
昨夜の予報がド晴れなので、今日は北八甲田へ。
5時半起床、6時発で酸ヶ湯ゲートに7時半着。
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山スキーツァーコース図(カモシカ・雛岳・仙人⇔谷地温泉・宮様⇔赤倉は標識無し)
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八甲田ゴールドライン(酸ヶ湯⇔谷地温泉間)は、4月1日に開通したが、
凍結の恐れが有り夜間通行止。開通のお陰で、八甲田の全てのルートが辿れる。

8時に開通と思い込んで、勇んで出掛けたたが、9時開門でした・・・
ゲートにトップで到着でしたが、直後から後に車列が並ぶ。
ド晴れの日曜日、開通直後の日曜日です。中間点の睡蓮沼から、北や南八甲田に向かう連中が大集合です。
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県から道路管理委託の業者が、8時過ぎに来てゲートに入り、谷地温泉迄の間の点検をして、戻って来た。9時開門だが、8時45分に解錠してくれた。
睡蓮沼の縦列駐車スペースに車を停め、身繕いをして約5mの雪壁に刻まれた階段を登る。

そこからの展望。左から硫黄岳・八甲田大岳・小岳・高田大岳。
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高田大岳が一際目を引く、硫黄岳と八甲田大岳の鞍部に在る、仙人岱避難小屋目指して、
シール登行。無風で汗が吹き出す。
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硫黄岳と八甲田大岳の南・東斜面には木立が無い。頻繁に雪崩れる為か・・・
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硫黄岳南斜面。下から見上げてるので、急斜面には見えないが・・・
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避難小屋への直登は、雪が緩みヒールトップで登り切る。
仙人岱避難小屋からの、硫黄岳東斜面と、南八甲田連峰。
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東には、これから登る小岳と、奥に高田大岳の頭が見える。
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北には、八甲田大岳。
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仙人岱避難小屋。見えてる入り口は冬戸で、垂直の梯子を降りて1Fへ。
夏の入り口は雪の下だ・・・
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小屋から小岳に登る。硫黄岳が下に見える。奥に南八甲田連峰の櫛ヶ峯。
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小岳山頂が目前に・・・青森ドド松が氷を纏ってる。
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八甲田大岳と、井戸岳・赤倉岳。
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小岳で昼飯を喰い、シールを外して滑走。
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小岳が遠くなる・・・
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睡蓮沼の駐車スペース。
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今日は、無風・ド晴れ・日曜日。山も酸ヶ湯の駐車場も凄い人出でした・・・

帰路、いつもの大河原温泉200円で一汗流し、黒石で164円で給油、気持ち良く家路に~
次の晴れ間も、八甲田です。今度は南八甲田を滑って見よう~
11日からは、定期バスが走るので、行動範囲が広がる。

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