海彦・山彦の白秋日記

Ombigaichan 6340m ヒマラヤ襞が綺麗な双耳峰。 この頃はまだ未踏峰だったが・・・今は誰か登ったか?

2023年02月

2月27日
今日は、予報各社が晴れ予報。気に為るのは、風だ・・・
1500m付近の風予報で、18m~21m位は吹きそう・・・朝一、liveCameraを見る。
八甲田北側の、市内からの青森朝日放送カメラ。各山頂部に雲が掛かってる。
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気象庁火山監視カメラ。北八甲田を西側から映した画像。各山頂部に雲・・・
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毎日画像を見てるが、ここまで晴れてるのは、何日振りだろう~
八甲田ロープウェイは、連日強風で運行停止に為ってた・・・
着く頃には、雲も取れるだろう~と・・・7時発。道路表示の気温が-8℃だ。
県境の矢立峠を越えると、路面が真っ白・・・碇ヶ関から高速に乗ると50k制限。
黒石で降り、八甲田への山道に入る。
城ヶ倉の分岐で、酸ヶ湯か?ロープか?悩んだが、初志貫徹で左に曲がる。

ロープ駅に着いたのが8時40分、何と道路まで車が溢れてる・・・
平日なのに久々の晴れで、皆さん気合を入れて来て、準備中だ。
板だけ持って、列の後尾の方に一声、靴履いて直ぐに来ますから・・・と。
この位置だと、9時の始発(100人)には乗れないが、10分後の2便には乗れそう。

ロープが、途中2箇所で減速運転・・・25m近い風が吹いてるのだ・・・
ロープ上駅に着く・・・晴れてるが、強風で外に出れない。様子見してると、3便が着く。
館内放送で、「強風の為、運行停止と為るので、この折返し便に乗る様に」と・・・
25m以上の風が吹くと、
運行停止に為るのだ・・・
樹氷見物客は大慌て、職員も外に出てる客に大声で叫んでる・・・

今日は、北八甲田の稜線縦走して、酸ヶ湯に降りて、3時の定期バスで車に戻る予定・・・
赤倉岳⇒井戸岳⇒八甲田大岳鞍部⇒仙人岱⇒酸ヶ湯が予定のルート。全て雲の中。

2023_02270003 パノラマ写真

この風では、稜線散歩は無理だ・・・北西風を避けれる駅舎の陰で、板を履く・・・
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ダイレクトコースに沿って、滑り降りる事にするが、向かい風・・・
フードが剥がされる風だ・・・紐を締めて、目だけに・・・上部は、新雪が20~30Cm。
八甲田は全部無圧雪、粉雪が軽いので何とか板を回せるが・・・
縦走の予定だったので、ロッカー板は車の中だ・・・幅広板なら浮遊感が味わえるが・・・

南八甲田も雲が掛かってる・・・
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山頂駅舎が遠く為る。
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樹氷帯に入ると、風が弱まる。
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雲が太陽に掛かると・・・“彩雲”が・・・氷の粒が赤・青・緑に光る・・・
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“ミロのヴィーナス”姉妹 発見!!! 
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“狸親父”も居た!!!
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樹氷帯を過ぎると、ぶな林。風も無く温かい・・・板を外して、Coffee Time。
後半、重馬場の深雪(膝深)を滑って見たが・・・板を捕られて、大転倒3回。
3.5kmを滑って・・・車に。山道の帰路は、雪が解けてジャブジャブ道、春だ・・・

こんな事で、2度目の縦走目論見も、見事にハズレ・・・
次の晴れ間は、今の処の予報は、3月の5.6.7日だ。その頃に為ると森吉山の樹氷は落ちる。
八幡平に樹氷が有る内に、一度は登りたい!!  5日のスキー場営業日か? リフトで楽する。
(秋八スキー場は、町から遠い・標高く寒い・が理由で、雪質は良いが客が来ず、土日祝営業。下場のスキー場の、雪解けが始まる3月中旬から、GW明けまでは毎日営業です。)

2月も終盤・・・降雪も無く、積もった雪が目減りして往く・・・春が近い!
でも・・・雪の上を吹いて来る風が、真冬の風よりも冷たく感じるのは、
気持ちが既に春だからだろうか?

市の発表に由ると、21日現在の累積降雪量は、3.98mで平年並みだと言う。
昨年同期より、2mも少ないらしい。
庭には、腰高以上に雪が残っているが・・・

朝は凍結してて、スコップが刺さらないが、日が昇ると緩み、雪割り作業の日々だ。
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隣の小学校・・・冬場に重機が寄せた雪の山を、重機で崩しダンプで運び排雪してる。
卒業式を前にして、周りを綺麗に・・・と言う事だ。

幼馴染から、電話が来た・・・小学校4.5.6年時の同級会を開いたら来るか?との話だ。
突然初めての話・・・5.60名位居たが、連絡先が判ってるのは、何人も居ない様だ・・・
今年数え年で77に為り“喜寿”だと言う。担任も健在な様で、生きてる内にと。
さて・・・当時の同級生・・・顔と名が一致するのは、2人位より居ないが・・・
半世紀以上も過ぎて、昔話しをしながら一杯呑むのも悪くない。加わるよと返事をした。

連日の様に、バックカントリー(以下BCと言う)での遭難事故が報道されている。

BCとは何か? 簡単に言うと管理されて無い山を、登り・滑ると言う事だ。

「コース外を滑って・・」「管理区域外を滑って・・」「禁止区域を滑って・・」等と、
報道側の表現がゴチャゴチャで判り難い。なので、ここで私見を述べて見る。
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スキー場には、必ず上記の様な案内図が掲示されているし、HPにも書かれている。

スキー場の管理区域とは、駐車場を含む
赤破線内を指す。これ以外は管理区域外である。
管理区域内にも、
で示した滑走禁止区域(コース外)が有る。
索道下・沢・倒木切株等の不整地で、滑走に不向きな処だ。
こんな処で行き詰まったら、シールやカンジキ等を持ってれば兎も角、
ただの板とスキー靴では、登り返しは不可能で横移動も覚束ない・・・助けてぇ~と為る。

滑走コース内での事故(骨折等)は、スキー場が無料で救助・搬送してくれる。
が・・・滑走禁止区域(コース外)や管理区域外での事故は、スキー場側から救助・搬送費が請求されるのが、一般的だ。警察・消防は無料だが、地元の遭難対策協議会等は有料。
事故って、110番しても、最初に出動するのは、直近のスキー場だから・・・
費用内訳も、1時間当たりの人件費・機材費等が、ハウスやHPに明記されている。
金を払いたく無いなら、這ってでも脱出するか・・・そこを滑らない事だ・・・
救助費用等を賄う保険も、各社色々有るのが現状。
任意なので加入して無いが、その節はCashで払う臍繰が有る・・・

BCとは、
A山のスキー場の管理区域外や、管理されて無いB山を登って滑る事を言う。
A山で管理区域外に出るのには、スキー場側から登山届を求められるのが普通。
B山では、登山口のBoxに登山届を入れる事に為ってて、帰路回収する。
中には、届出無しの勝手(自己責任・自業自得)に、
どーぞと言うスキー場も有るが・・・稀である。


山スキーとBC(ボード含む)の話(多少の偏見と固持付け)だが・・・

BCの範疇に、山スキーが有るのだと言う論説が有るが、少々別物だと思っている。
何故なら、BC派と言う奴は、滑る事に主眼が置かれ、滑りたいが為に山に登るのだ。
滑り易い無木立斜面に立ち入り、雪崩と遭遇。こんな例が数多いのだ・・・
山スキー派は、山登りの手段として、スキー(シール装着)を使う。
カンジキやスノーシューで登るよりは、ヌカリが少なく、登行限界点にデポして登頂。
帰路は、シールを外してスキーで・・・100年も昔から有る雪山登山方法だ。

ボードでの山登りは、板を背負ってシューで登るが、風に煽られて難儀な場面が多いし、
帰路は、2kg超えのシューとストックを背負って、滑る事に為る・・・効率的では無い。
転倒しても、ボードが外れずに逆立ち埋没のリスクが有る。その点スキーは安全に外れる。
スキーか?ボードか?は、好みだが・・・機動力を考えると、スキーがベストか・・・

今季は、悪天候が続いた為か? 冬山登山の事故より、BCでの事故が多い・・・
お陰で、山スキーへの気力が失せてた・・・今後は、天候も安定するので、行くが・・・

先日、白馬で雪崩遭難事故が有った。
上部で他Pが起こしたとも言われてるが、何で雪崩が来る様な処に居たのか・・・
World Champion(
Freee HalfPipe)だそうだが、滑りは超一流でも雪崩知識は欠如か?
他山でも、ツァーで骨折者が出て、恥ずかしげもなく救助要請したガイドがいる。
ガイド資格取得には、応急措置や搬送方法の項目が有り、理論と実践講習も有る。
これでは、形ちだけの資格と言われても、仕方が無いのでは・・・
ガイドが指示して、皆で搬送。出来ない事では無いし、遭難扱いに為らず単なる負傷。
ガイド付きで登山やスキーをする方は、その辺の能力を確認してから依頼しては?
高額なガイド料を払う意味が有るか? どうか・・・を。



余録
2月12日に北海道道東の別海町で、第1回 ICE MARATHONが開催された。
凍結した野付湾の氷上に、4.2kmの周回コースを作り、10周する。参加費は4万円。
氷の上に雪が乗り走り難くそうだが、地域興しの一大イベントだ。
スタートから6時間30分で、9周目に入ってないとDNF。(
Do Not Finish・途中棄権
Resultを見ると・・・
42名(女子3)が参加し、完走17名(女子2)。1位は5時間34分、17位は8時間24分。
参加者名簿の中に、見覚えが有るプロ冒険家の名が有った・・・
34歳と6歳も鯖を読んでるが、そう有る名では無いし、東京と表示。
Timeは、残り2周(8.4km)を残して8周で
DNF、足切りが無ければ10時間台だったかも。
南極で150kgの橇を曳き、
浅草で車夫をしてると言うが、お粗末な結果・・・
橇や人力車を曳く筋肉と、長靴履いて雪の中を走る筋肉が違うのか?
FBやTwitterを見ると
 MARATHONに出ると言ってたが、ショック大なのか感想無し。

これと同じ様な事が・・・過去に有った・・・
今は亡き自称登山家(下山家・鈍亀とも呼ばれた)が、何を間違えたのか?
’16年の
HONOLULU 
MARATHONに出た・・・足切り無くて完走したが、6時間38分。
富士山を2時間で登ったと、豪語してたが・・・山用筋肉と走る筋肉の違い?
因みに、K2に登頂した、サバイバル登山家の
服部文祥氏のMARATHON記録は、
約20年前に3時間26分。
前者も後者も誕生年は同じ、氷河期末期世代にしては、特異な自己顕示欲旺盛な彼等。

2月7日
3日ほど前から、今日7日は晴れるだろうと予想していた。1月19日以来の山行を・・・
しかし、直前で変わるのが、この季節の常だ。
晴れるなら、八甲田スキー登山と思っていたが・・・

朝5時発表の気象庁予報では、秋田も青森も「晴れのち曇り」、これは平地の話だ・・・
山には一日雲が懸かるかも・・・ライブカメラを見る・・・八甲田も岩木山も雲の中・・・
GPV気象予報(http://weather-gpv.info)で、この先の時間毎の予報を見ると・・・
7時、八甲田には雲が有るが、森吉山には雲なしだ。
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時間を追って2時の予報では、八甲田の雲が増えてる。森吉山は雲なし・・・
msm_cp_kh_12.05Z07FEB2023
これで、行き先は決まった。念の為、八甲田ロープウェーと森吉スキー場のHP見る。
八甲田は吹雪マーク、森吉は晴れマークだ・・・
登山届をPrintOutし、Thermos Coffeeを準備。山道具は、常時車載してる・・・

森吉スキー場に着いて、登山届けを出すと・・・24番だ、既に23組が登ってると言う事だ。
皆さん平日なのに、晴れを予想して来てるのだ・・・
ゴンドラに乗り、上駅へ。数年来片道1200円だったのが、今季から1400円に値上げ。
一日ゴンドラを廻すのには、電気が喰うだろうが、東北電力の料金値上げは3月からだが~
今から便乗?
 高山植物が咲く頃の運転開始時には、再値上げが有るかも・・・

ブナの“雪化粧”が、青空に映える。

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山頂駅からシール登行開始。23組が好き勝手に登ってる。踏跡が、あっちこっちに・・・
今年の樹氷は、痩せこけて見る影も無い・・・1月19日よりは成長してると思ったのに。

2023_02070005 パノラマ写真

樹氷原を抜け、石森Pへ続く尾根。先月は無かった、標識竹が連続して立ってる・・・
毎年右側に雪庇が出る処。右に寄り過ぎて、踏み抜いて落ちた奴も多数いる。
雪庇に寄らない様にと、立てたつもりだろうが、半数はその意味が判らないのか?
標識竹竿の右を登ってる・・・危険を知らない、平和な奴が多い・・・

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石森Pから右に折れ、避難小屋を目指す・・・本峰がバッチリ。
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奥の台地に、避難小屋が有る。ほぼ無風で暑い・・・
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青森トド松に、雪が氷り着いただけ・・・とても樹氷とは言えぬ。
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1300何mに在る阿仁避難小屋に着いた。山側の冬期出入り窓が、吹き溜まりで埋まってる。
最近の利用者は無かったのか・・・
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阿仁避難小屋。夏の姿・・・ほぼ同じ処からの画像。この2階建てが埋まる積雪・・・
別棟のToiletは、完全に埋まってた。

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右奥の本峰を目指す・・・
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本峰の標柱が見える。この辺りに来ると・・・雪面がガリガリ、冬山らしく為る。
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石森Pを振り返る。皆さん好きなトレールを辿ってる様だ。
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山頂直下。ここに来て、樹氷らしいのがチラホラ・・・
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灌木が“蝦の尻尾”を纏い、滑り辛い処だ・・・登りながら、帰路のコースを頭に入れる。
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巨大蝦の尻尾を纏った、1454mの山頂に着く。風裏で板を外して、一息入れる。
山頂からの展望は、今回無しだ・・・ここだけ晴れた感じ。
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ガイド付きスキーの一団が登って来た・・・ガイドが尻皮を見て、熊か?と聞く。
狸には見えないだろう~ 冬毛雄熊の裏表W仕立てだ~ こんな贅沢品はないだろう。
騒がしく為って来たので、滑走開始・・・
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石森Pに登り返し、ここから本格的な滑りだ・・・
山頂駅でToilet Time、ミキティ女史に会えずに残念、一気にスキー場を滑る。

帰宅して、八甲田ロープを見ると、雪・ガスで視界30mと書いてた。森吉を選択して正解。

1月19日以来の外出、ほぼ毎日雪寄せ遊びをしてたが、春の気配はそこまで来てる。

8日追記 知人からメール
ヤマップの投稿に、オラが写ってると・・・探して見ると、山頂直下をシール登行中だ。
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立ちション姿で無くて、一安心・・・

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