3月31日
先頃、保津川下りで、転覆事故が有った。

報道に因ると、無線が無くて、救助が遅れた様な話に為ってるが・・・
無線機が有っても、曲がりくねった峡谷。中継基地が無ければ、電波は届かぬ。
観光地なのに、携帯電話さえ通じぬ処らしいし、衛星経由の通話も一部のみとか。
仮に、電波が通じる処だったとしても、岩に衝突⇨転覆⇨さぁ大変⇨無線機で連絡、
舟から放り出されて、流されながら・・・そんな芸当が出来るのか?

乗舟時に救命胴衣装着法の説明が、無かったとの話も有る・・・
舟に備わってたのは、下図の方式(胴掛け式)らしい。
水に落ちると自動で膨張する物と、自ら紐を引いて膨張させる物が有る。
今回の物は、自動膨張らしいが・・・
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一見スマートで、良さそうに見えるが、難点が多い。
①胴に、ピッタリと装着してないと、いざの時に抜ける恐れ・ズレが起きる。
②落水して、膨張した時には、図の様な体制を取り、水に寝た様に浮かぶ必要が有る。
 こうしないと、腹這いで尻が浮く事に為り、顔面は水の中・・・
③取説も無く、こんな芸当が素人に出来たのか? 客全員が助かったのは奇跡に近い!

下図の様な、首掛け式の物も有る。こちらの方が、どんな落ち方をしても顔は浮く。 
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しかし、胴掛け式・首掛け式には、使用上の注意が有る。
①浮力体を膨張させるガスボンベが、落水時に正常に機能するか?
 落ちて見ないと判らないのだ・・・ボンベは2.3年で交換点検と言われてるが・・・
②上手くボンベが作動しても、浮力体に穴が有っては、元の木阿弥だ・・・
③どちらもガスで膨らませてるので、岩角等に当たると裂けて、ガス抜け終了デス!

格好は悪いが、安全なのは下図の様な、昔から有るこんな物。
外布地が裂けても、中の発泡浮力材4個が飛び出さない限り、ズーッと浮いてます。

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これは、間違い無く浮くが・・・これとて、欠点が有る。
助けを求める時に、手を伸ばしてバンザイすると、スッポ抜けるのだ。


下図は、釣用の救命胴衣。股紐を確実に締めてれば、スッポ抜けは防げる。
これが、ボンベ不具合や穴空きの心配が無く、安価で一番安全な救命胴衣だ。

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昔、冬の男鹿半島で、磯釣り客2人が、波を被り荒れた海に転落。
運良く傍を通った漁師が、
船に引き上げ様と、胴衣の襟を掴んで引いたら、
スッポ抜けて沈んで行ったと・・・

股紐を、確実に締めていれば、助かった命だったが・・・1人は救助された。

昨日、保津川で発見された船頭、救命胴衣は着けていたが、
紐を引く手動式で、ボンベが作動して無かった様だ。紐を引く余裕が無かったのか?
引いてもボンベが不良で、作動しなかったのか?
自動膨張式なら助かったのにと、会見で言ってたが・・・真相は如何に・・・


最近の救命胴衣には、国交省認定の、“桜”マークが着いた物が有る。
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安全基準を満たしてるとの意味合いが有るのか?  製造業者への利権保護か・・・
マークの有無等は、どーでも良い事だ。要は、水に落ちたら浮かべば良いだけ。

海で釣りをするが、上記の様な救命胴衣を買った時、どの位浮くのか?と疑問を持ち、
海水浴の際に実際に浮かんで見た事を思い出す・・・装着して潜れ無い程の浮力が有る。

蛇足だが・・・
山スキー(BC)用にも、似た様な物が有る。ザックに組み込まれている。
雪崩に遭遇した時に、紐を引くと同じ原理で膨らみ、雪崩の中に埋没するのを防ぐ代物。
雪崩に流されながら、紐を引く余裕が有るか? が、疑問だが・・・普及は、していない。