2月21日、秋田駒ヶ岳東面Ⅰルンゼ(仮)を登攀しました。
20・21日は、久々の2日連続晴れ予報、暖めていた計画の実施です。
男岳から200m下降し、顕著な2本のリッジの内のⅠリッジを登攀予定。
Ⅰリッジを選んだ訳は、
この時季雪庇に邪魔されずに男岳山頂に貫けれるから・・・
Ⅱリッジ・直登ルートは、
有る程度雪庇が落ちてからでないと、最後に進退窮まります。
(2010年の直登ルート登攀記録は、下記)

田沢湖に至る小峠を越えると・・・・

中央に男岳(おだけ)・男女岳(おなめだけ)・女岳(めだけ)が、
ドーンと見えます。
昼過ぎに、田沢湖スキー場に到着し、シール登行しでスキー遊び。

スキー場からの男岳。
駒3リフトの終点からの男岳西尾根が、今回のアプローチルートです。
この日は、スキー場の駐車場で、車中泊。
9時のリフト運転開始に合わせて、準備しリフト券3枚購入1200円也。
男岳山頂は、ガスってたが昼からは晴れ予報、通称ドームは目視可能。

リフトを乗り継いで・・・

リフトの左手に八幡平が・・・モッコ岳がポッコリ見えます~
駒3リフトの乗り口で、登山計画書を提出。
男岳西尾根を登り始めますが、
以外に雪が柔らかく、時に踏み貫く事も・・・

アイゼン無しで、高度を稼ぎます~ 眼下にスキー場。

P1を過ぎる頃から快晴に~ ドーム直下の様子。

右手の、水沢尾根。

振り返ると、遠くに人影が・・・

水沢尾根が近付いて来ます、男岳山頂で合流。

振り返って、田沢湖。
日本最深のカルデラ湖 水深4百何十mだったか???

ドーム全景。水沢尾根越しに、女岳が見え始め~ 水蒸気が上がってます。

女岳の頭が見えます、地熱で雪が無く水蒸気が・・・

男岳山頂に着きました、11時30分、ここまで2時間。
トレイルが有れば、1時間半ぐらいで登れるのですが・・・
眼下に女岳、以前は山頂に地熱で雪が無かったが、
左裾にマグマ移動してるのかも・・・
1970年に噴火してます。

当時 溶岩が流れた様子。

男岳山頂からの、森吉山。

八幡平、焼山山塊も見えます~

男岳稜線と八幡平。まさに平らな山・・・

秋田駒ヶ岳の最高峰、男女岳。
キャットで旧アッスルスキー場から上がって来た、スキー客が・・・

岩手山も・・・・

大休憩して、
12本アイゼン装着・ピッケルとアイスバイル用意・ヘルメット装着。
12時に東面取付点、馬場の小路(通称ムーミン谷)に、
水沢尾根伝いに降ります。

正面のコルから、左斜面を降る予定、ここで雪の状態がチェック出来ます。
柔らかいもののピッケルを刺しても、
堅い層等は無く雪崩の心配も無さそう・・・

女岳の隣には、小岳の噴火口が・・・ここから下降です・・・

水蒸気を揚げる女岳北斜面。

下降地点からのⅠリッジ上半部。

この岩稜の基部を左に巻くと、Ⅰリッジ取付点。

降りて来たルートを見上げると・・・

Ⅰリッジ取付きから見上げた、女岳。水蒸気が雲のように・・・

下には、小岳噴火口が・・・

Ⅰリッジの基部に到着です~
岩稜はボロボロで、日に当たって氷塊がバラバラ落下してます。
メットが有るから良いものの、危な過ぎます・・・・
30分も格闘しましたが、登れたのは10mほど・・・・

時間が無くなるので、岩稜のリッジルートを諦め、
Ⅱリッジとの間だに有るルンゼに登路変更。

当たり前の事ですが、上部に往くほど傾斜が増します・・・
両手でピッケル・バイルのシャフトを深く刺し、アイゼンを蹴り込み・・・
若い頃に、こんな斜面は練習では登ったものの、60度以上有るのは確実。
這い上がる度に顔面と雪面が30cmほど・・・・
1時間半も掛かりました・・・
足場を崩さない様に、両足揃えては休めませんし、四苦八苦の連続・・・
このルンゼを真っ直ぐに詰め・・・やっとⅠリッジとの合流点へ。

下の谷が、馬場の小路。右の岩がⅠリッジ、左がⅡリッジです。
ようやく腰を下ろして休める場所に着きました~~ 水分補給。

ここからの展望


下降の際の足跡が見えます・・・

早池峰山が・・・

遠くに、鳥海山も見えます。

男岳山頂に戻って、1時30分過ぎです。
アイゼンを外し・バイルをザックに取り付け、
2時までチョコを食ったり・水分補給して大休憩。
天気は良いし、大絶景堪能。 鏡のような田沢湖です。

男岳山頂の祠も雪に閉じ込められてます。

後は、西尾根を下るだけ・・・一応ピッケルを持ち慎重に降ります・・・
駒3リフト降り場着が、1時間後の3時、ピッケル・メットを仕舞い、
スキー場の最短を狙ってドンドン下り、車着が4時15分。
今回は、状況が悪くルート変更し、緑のラインを登りました・・・・

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