男性1人の遺体を発見、1人は不明 北秋田市森吉・滝つぼ転落事故(魁新報Web記事より)

 秋田県北秋田市森吉の太平湖近くの渓谷・小又峡で沢登りをしていた男性2人が滝つぼに転落した事故で北秋田署と消防が17日朝から現場付近を捜索し、午後3時ごろ、滝つぼから埼玉県三郷市、病院職員荻野寛之さん(34)の遺体を発見した。もう1人の横浜市緑区、神奈川県警警察官信太(しんた)正樹さん(35)は見つからず、18日も捜索する。

 捜索は16日夕と、17日朝から日没にかけ、約30人態勢で実施。滝つぼは増水して渦を巻いて危険だったため、潜水による捜索はできなかった。このため棒で滝つぼの中を探るなどした。荻野さんの遺体は県警ヘリなどで北秋田署に運ばれた。

 同署によると、2人は16日午前9時半ごろ、他の仲間2人と計4人で太平湖グリーンハウスから遊覧船に乗って対岸の小又峡に入山。尾根筋の縦走ルートを歩いて上流に向かい、遊覧船の降り場から約2キロ進んだ地点でルートを外れて沢に降りたとみられる。

 4人は「三階滝(さんかいのたき)」の上流約50メートルの地点にある滝(落差約3メートル)で沢登りをしていたが、荻野さんが午後0時半ごろ、滝の中腹で足を滑らせて約2メートル下の滝つぼに転落。荻野さんを助けようとした信太さんが滝つぼに飛び込んだとみられる。2人ともザイルや命綱は着けていなかった。


ニュース画像で見ましたが、あの水量で入渓したとは・・・
盆休み最後の日曜日、遠征組の彼等にとっては、
一日減水を待つ余裕が無かったのでしょう・・・・

同日、源流部の桃洞沢→うさぎ滝をトレースした方の画像を見たが、
格段水量が多いと思えなかった・・・
沢の上部と下部では、斯くも水量が違うものか・・・

事故原因 ①増水した沢に敢えて入渓。  ②ザイル持参も使用せず。
「山岳事故の8割は足元に有り」と云うがまさに、そんな事故・・・


追記 19日正午過ぎに、同滝壷から信太さんが発見されました。


今回の事故以降、森吉山ネイチャー協会のHPには、下記の記載が追加されました。

小又峡の沢登りについて
<必読事項>
●三階滝から上流部最後の親滝までの沢登りは困難を極めます。
 落差15m前後の滝と甌穴が連続し延長20~100mの深渕でつながっています。
●渓床は歩行が困難かつ岩盤には適所にクラック(割れ目・裂け目)がないため
 ハーケンやカムの使用は殆んど不可能です。
●したがって、連続する滝を登るには泳ぎに加え渓谷の両サイドの灌木帯の
 急斜面を高巻きしたり、比高100m前後の尾根筋や縦走路までを何度も迂回
 することを余儀なくされます。
●一番怖いのは渦が荒くれ、沸騰状態になっている滝つぼや甌穴に落ちると
 浮力を失い溺れることになります。(2015.8.16の遭難事故はこの状態に近かった
 のではないかと推察されます)
●さらに、滝の頭部に隠れている甌穴に全水量が入り込んでいる個所、
 滝つぼや甌穴の底が抜けてトンネル状になっている個所が随所に存在する
 ことを肝に銘じてください。
●渓谷を踏破すならば、上流部から順番にビレイポイントを構築して降下する
 より方法はないと考えます。勿論、ライフジャケットの着用、相互の安全確保、
 登攀遡行技術の練度が前提である。
●したがって、小又狭の沢登りは推奨できません。
 <沢遊びや遡行は、桃同・赤水渓谷とその周回ルートを推奨します>