念願のディナフィット・PDGと専用シールを購入しました。

ディナフィットの山岳スキー競技用の板を見たのは、
2005年の白馬栂池でのこと。

2004年にアルプスで開催された、山岳スキー競技選手権のチャンプが、
日山協の招きで来日してのデモでした。
彼はスイスの国境警備隊員で、国境の峰々をスキーとアイゼンで巡回してる兵。

彼はスキー板にシールを貼ると、
ノルディック選手の如く登り・靴を外さず一瞬でシールを外し粘着面を併せて懐へ、
矢の様に滑走です。
その流れを汲む、板とシールです。

私の常識では、シールの保護シートを取り滑走面にトップ・テールを固定・・
勿論貼り流し式のシールは知ってたが・・・
滑走時も一度靴を外し、シールを剥がしシートを付けて収納・・・それからです。
山板も一本680gの物が有る事・靴も1キロ以内の物が有る事・
金具もTLTと言う軽量が有る事・シールもトップから剥がせる物が有る事・・・
・・・・目から鱗でした。

デモの夜、暇そうにしてた向かいの部屋のチャンプを招き、
郡山の山友と持参の酒を酌み交わした事が忘れられない・・・
片言英語で、酒をジャパニーズ・ライスワイン、
乾き物をドライフイッシュと教え、畳の上での茶碗酒・・・彼も楽しそうにしてた。

翌日、二人はタイムアウトのドン尻でゴールしたが、
ゴールテントに居たチャンプが来て、
「Congratulations Nice skiing」と握手してくれた・・・
役員に後から、
30人ほど居た中で、チャンプに祝福されたのはあんた等だけだ・・・と。

あの日から10年、約1300gの板に1キロ超えの金具と1.5キロの靴でしたが、
念願の軽量化が図れます。
800gの板にTLT金具580g・1キロの靴、老いた身には優しい道具達~

 
板の紹介

PDG板 カタログ値 一本790g +-3%と有り、計って見ると800g。
長さ161cm 幅99-65-80 ラジウス25.5/20
(山岳レース基準に、長さ160cm以上・幅60mm以上で有る事の規定あり)
板のトップに、シールを引っ掛ける切れ込みが有ります。
トップの反り部分は軽量化のため薄く削られてます・・・
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テールには、PDG選手権の公認コースの山・谷がデザインされてます。
PDG(La Patrouille des Glaclers 氷河パトロール)は、
スイス軍主催の山岳スキー耐久レースで、2年毎に開催。
3人1組でツェルマットから、ヴェルビェまで3千m級の山3座を登り降りして、
タイムを争います。
その距離約55キロ、標高差累計8000m超の過酷なレース・・・
優勝チームは、7時間30分を切るタイムとか・・・

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専用のポモカシール 幅5.5cm シール部150cm。
トップのゴムを引っ掛けて貼り、
剥がす時はスキーをデングリ返し、ゴムを引いて剥がします。
シールは糊面を併せてタタミ、シートはシーズン中必要無しとの事。
(ゲッコのシールも糊面を張併せて保管出来、シール面の汚れも洗って流せる謳い文句だが、先回のリコール問題もある。日本の湿雪には向かない話も・・)
糊面の下が防水層になってて、シールが水を吸っても糊に影響ないらしい・・・
不安なのが、シールの毛足が明らかに短い・・・滑りを良くする為らしいが・・・
レースでは、シールを外してる時間も勿体無いのだとか・・・
登りのグリップが弱いのてはないか心配・・・

チャンプが言ってた、登りではストックワークが重要とは、
シールの登行力を補うためのものかも知れない・・・
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ポモカのカタログを見ると、GLIDE最大・GRIP最小・・・
モヘアやナイロンシールより使った事が無いので、
11月の八幡平スキー場で試して見るより無し、
スキー場トップまで今まで通りに登れれば、合格か????

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今回、格安(半値以下)で購入出来たのは、ディナフィット・テストセンターのお陰。
ディナフィット社製品が試乗出来る処。
昨冬使用のデモ用品を格安で払い下げるとの話が有り、申し込んでました。
夏に、リストと価格が発表され、届いて見ると新品の板とシールでした~
また、TLTの取り付けも無料とのこと、お盆中に全て完了でした。