竹内洋岳氏が、ヒマラヤ・クンブー地区に在る、
未踏峰のマランフラン6573mに挑んでましたが、23日断念しました。

竹内氏のFBを全文添付します。(黒字は竹内氏FB、青字は私見)
未だ未踏峰
残念ながら、マランフランの頂上へは、至りませんでした。

ハイキャンプから、2日かけ岩峰帯を抜け、ビバークを組み込み、
プッシュを出しましたが、岩峰帯とヒマラヤヒダを抜けた先に、
私たちを待ち構えていたのは、まるで山の上に、
独立した山が載っているかのようなマランフランの頂上台座でした。

標高はネパール政府発行の1/5万地形図から。
                       ↓6265m                         ↓6464m              ↓マランフラン6573m
9672c9a6.jpg

マランフラン山頂を拡大して見ました。が山頂です。
青線竹内氏はの登攀ルートです。
イメージ 2

その頂上台座の細い尾根には、非常に不安定な、キノコ雪が連なり、
目の前にしながら、足を踏み込むわけにはいきませんでした。

頂上が間近に見えるところまで迫りましたが、
残念ながら引き返す判断をいたしました。

ビバークを予定していたため、引き返したのが、すでに夕方5時ごろで、暗闇の中、ヘッドトーチの明かりを頼りに懸垂下降を繰り返し、なんとかハイキャンプに戻り、翌日の22日の夜に、ベースキャンプに戻りました。

登頂に至らなかったことは、残念でなりませんが、
今回、新たにマランフランの特性を知ることもあり、
課題であった複雑な岩峰帯を抜けられたことを、成果とし、
頂上台座のキノコ雪の発達や、今季の長引いたモンスーンとの影響、
季節的特性、地理的特性、新たなルートの可能性など、
今後も研究を重ねていきたいと考えております。

また、改めて報告をさせていただきますが、
急ぎ、ベースキャンプに戻ったことを、お知らせいたします。

竹内洋岳

内氏が挑んだのは、図中の青ラインです、
小生が言うのも何ですが、(仮称)南東稜ルートとします。
竹内氏は新たなルートも模索してるようですが、山頂に至るには、
①P6359m→P6464m→6170mコル→山頂(仮称)南稜ルート
②P6285m→P6464m経由(仮称)南西稜ルート
この2ルートが考えられますが、高所で約300mも下降し登り返す等は至難の技。
今回断念したルートより、登頂の可能性は無い様に思います。
イメージ 3

次回は、BC→C1→C2→C3→山頂のポーラ形式を組んで確実に登るか、
連日ビバークでのラッシュ・タクティクスで登攀するかでしょうが、
ラッシュは帰路に危惧を感じます・・・

手垢の付いた既存ルートより、
竹内氏が挑んでる様な、未踏峰への模索を想像すると、ワクワクします。

竹内氏自身も、8千m14座登頂した時よりも、
未踏の6000m峰を如何に攻略するかを、〝考える時〟至福の充実感を堪能か・・・