続報です。

雪崩と生徒達の位置関係
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報道された記事の抜粋です。一部重複した記載有り(黒字は原文)

記者会見での記事
猪瀬教諭は登山講習会の責任者として引率していたが、生徒らに雪崩の対処方法を教えていなかったことを明らかにした。
ラッセル訓練する以前に、教えておかなければならない対処法でしょう・・・
猪瀬教諭は、当初予定していた登山から、雪をかき分けて道を作りながら進むラッセル訓練に変更したことについて、
「絶対安全だと判断したが、こういう事態になり反省しなければならない」と謝罪。自身は旅館に設置した本部にいたため、現場にいた講師役の教諭2人と電話で話し合って決めたという。
副委員長2人と話して決めたと言ってたが、
実際は現場も見ず、電話での会話だった事が判明。
「雪崩の危険は前日にテレビで知っていたが、起きやすい地形に近づかなければ大丈夫だと思った」と説明した。
事故を知ったのは、発生から45分近く経過した27日午前9時15分ごろ。
引率教諭の1人が「緊急事態です」と本部に駆け込み、救助を要請した。
引率は無線機どうしたの・・・今の世の中、走って連絡とは・・・
あの場所間で携帯電話が通じないとは不思議(昔往った事がある場所)・・・
まさか定時通信扱いで、互いに電源切ってた訳では無いだろうなぁーーー
こんな事があるから、責任者は現場に居る必要が有るのだよ 猪瀬!!
猪瀬教諭は現場とやりとりできる無線機を携行していたが、
荷物の運び出しなどで車に置いた時間帯があったという。
生徒達が吹雪の中、雪崩に埋まってる時に、
温泉宿で登山本部を整理し、帰りの準備をしてた事が判明。
「その間に呼び掛けがあったか分からないが、不用意だった」と述べ、
自身のミスで救助が遅れた可能性に言及した。
5~15分で掘り出さないと死ぬのに、小1時間後に知り、
装備整えて現場に向かったのは何時だ。話しに為らない・・・

多数の生徒を預かった責任者なら・責任者としての自覚が有ったのなら、
ラッセル訓練の上部に居て、雪崩が来ないか見張る位の気持ちがないと・・・
登山本部の温泉宿で、茶飲んでるレベルなら、誰でも委員長は出来るぞ。

遭難した際に自分の位置情報を発信できる機器「ビーコン」などを生徒に持たせなかった点については、
「雪崩の危険がある山には行かないので、義務付ける認識はなかった」と発言。
雪崩が起きた場合の対処方法も今回の講習で教えておらず、
「危険な場所には行かないのが大前提だった」と釈明した。
実際は、危険な場所に行ってたのです・・・
添付写真の更に左手の樹林帯内で、訓練してたら雪崩に遭う事は無かったかと・・・
樹木が生えていないところは雪崩が起きやすいという。なだれ注意報が出される中、山の上部でラッセル訓練を行うという判断に問題はなかったのだろうか。大田原高校の登山部の顧問が、ラッセル訓練の実施を決定した経緯について会見でこう話した。

猪瀬修一氏「前日にテレビ等で、雪崩が発生するかもしれない状況であるというのは認知していました。なので、登山する、茶臼を目指すのは無理だろうという判断にもなるし」「スキー場の中で雪崩の危険がある場所は、あの辺であるという確認をして大丈夫でしょうと、私も見ました」「(Q:その根拠は)何年か前か分からないが、そこで訓練したことがある」「結果として、こういう形になってしまったので、本当にものすごく、残念に思っています」
栃木県高体連では、毎年同所で講習会を開いてたので、安全神話が有ったのかも・・


ガイド談の記事
死亡した生徒らは、木々が密集している樹林帯を抜けたところで雪崩に巻き込まれたとみられるという。一方で、助かった生徒らは、樹林帯の周辺で見つかっている。これについて、登山の専門家は―

「訓練という範疇(はんちゅう)の中では、樹林帯を越えてさらに上部に向かうということは、通常考えにくいので、推測ですが悪天候で視界が利かない中、行動していて自分たちの正確な位置情報が把握できないまま上部に向かってしまった結果ではないかなと思います」(日本山岳ガイド協会認定ガイド・山本篤さん)

30年近くガイドを務める東京山岳ガイド協会会長の下越田功さん(73)は、学校側が「絶対安全だと判断した」と説明したことに、「山登りは自然が相手だ。何を根拠に安全と言っているのか」と疑問を呈した。
遭難時に位置情報を発信できる「ビーコン」を生徒らが所持していなかった点については、「積雪期の登山には(ビーコンやスコップなどの)『三種の神器』が必須。登る場所や標高は関係ない」と強調した。
積雪期に登山するのに〝三種の神器〟が必須と言ってるが、
小生は必ずしもそうとは思わない。
BC(バックカントリー)や、山スキー本でその手の記事が多いのは確か。
取り扱い講習会を主催し、飯の種にしてるガイドが多数居るのも事実。
〝三種の神器〟を携行する・しないは、自己責任の範疇です。
昔の山スキー愛好家や、冬山登山者は、雪崩に関して熟知し避ける策を学んでます。
皆が皆、それを携行すれば助かる訳で無し、埋まって5~15分が勝負です。
オロオロしてる間に、第二派が発生して、更に犠牲者が増えた例が有ります。
冷たいようだが、生き残った者は、安全地帯に避難する事が最優先です。
生徒らに雪崩の対処方法を教えていなかった点には、「雪崩に巻き込まれたら、残った人たちで早急に救助活動をするのが原則で、通常は事前にロールプレーなどで訓練を行う」と指摘した。
救助活動の仕方を訓練する事は大切だが、その場から避難する事が最優先です。
実際に目の前で雪崩が起ったとして、考えて見ましょう・・・
生き残った者が集まり、ザックからゾンデ棒出して・スコップセットして、
ビーコン取り出し、さぁ~何処から探そうか・・・
何んてしてたら、生存可能時間は過ぎてします。
滑落停止の訓練と本チャンの差と同じです。
雪崩そうな処には近付かない・滑落するような歩き方をしない事が、命を守る術。
 下越田さんは「山登りのベテランとは、常に新しい知識を取り入れ、事故を未然に防ぐ人のことだ」と強調。山岳部顧問の教諭が、無線機を車に置いたままの時間帯があったと話していることも踏まえ、「緊張感を持ってリスクマネジメントをしていなかったのでは」と話した。


県教育委員会・県高体連の記事
栃木県では高校の部活動で登山する場合、登山計画書を登山計画審査会に提出し、日程や避難経路の設定、装備などの審査で承認を受ける必要がある。大田原高校など山岳部の実力校を抱え、冬山登山でも承認があれば認めてきた。
来た書類に、山を知らない人間が、型通にハンコ押すだけだろうから意味は無し。
稟議と称するやつで、回って来た来たから見たの印では、
最後に押印した者が責任取れるのか??  如何にも役所的である。
一方、雪崩事故があった春山安全登山講習会は、「(登山ではなく)講習会との位置づけ」(宇田貞夫教育長)で、主催する県高体連は1963年から登山計画書を出さず、審査会にも通さずに実施してきた。
登山では無く・講習会だって・・・苦しい言い訳ですね~
本来 晴れてれば、茶臼岳に登る計画だったのでは????




追記 4月1日付け 毎日新聞によると

①登山講習会の実施要綱には、ラッセル訓練をする記載が無かった。
②実施要綱の講師欄に、亡くなった毛塚教員の記載が無かった。
③力量に応じ5班に編成したとしてるが、先頭の1斑に経験の浅い毛塚教員を配置。

林野庁管理署によると、現場一帯は雪崩危険箇所として、県に通知していた。
団体が国有林に入る際の入林届は、未提出だった。

スキー場には、トイレの使用だけしか申請されてない。

等々の、手続き上・管理体制の不備・危機意識の欠如が有ったとして、
県警では慎重に調べている。


段々綻びが出て来ましたね、送検は間違いないでしょう・・・


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心配してた事態です。

3月29日 秋田魁新報掲載

栃木県のスキー場で高校生らが雪崩に巻き込まれて死亡した事故を受け、
秋田県の高校の山岳部や登山部は28日、合宿を中止するなどの対応を取った。
大館鳳鳴と能代工の両校は、29日から森吉山で合同合宿(1泊2日)を行う予定だったが、県内に雪崩注意報が発令されていたことなどから中止を決定した。

羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹く

まさに諺通りの対策です。
秋田県内での雪崩注意報は、山の無い干拓地の大潟村を除き、
山間部の雪が消えるまで、天候に関係なく毎日県下全域に発令中です。