この春にチベット側からエベレスト北壁を狙ったが、青氷が登れずに断念。
不法越境?してネパール側に移動したが、体調不良(順応の失敗)で西稜に上がれず、
止む無く一般ルートに転進、しかしC3までも登れずに時間切れで7度目の敗退。

敗退後、「9月はフランスで訓練」と言ったきり、鳴りを潜めてました・・・
講演後に小樽の赤岩ゲレンデで、岩の練習はしてた様ですが~

その後8月31日に成田からフランスへ・・・
「2週間シャモニで山岳訓練です」 高級山岳リゾート地のシャモニーとは豪勢。
何故か栗城の公式ブログ・ツィッターで、この事は公表してません。
FBだけの発表です・・・変ですね~

フランスと言えば、夏のシーズンはガイドの江本悠滋がフランスで稼いでます。
彼はガイド資格を仏国立登山学校で取得してるので、言葉は達者です。
日本の固定客案内が主で、息子もサッカー(サマースクール)教室に参加させてます。
学校の始業式に合わせて息子は帰国、最後の客が栗城だと予想はしてました。

八ヶ岳での冬山訓練でも、江本をガイドに雇ってましたから、
フランスと聞いた時点でガイドすると想像してました・・・・


栗城が2週間フランスで、どの様な訓練をして、
次のエベレスト(8回目)に繫げるのかを、ウォッチして見ます・・・・

以下黒字は、栗城・江本FBより・青字は私見。

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9月3日

さて、江本ガイドのFBに栗城が登場です。

もう9月。
気がつけばこの夏最後のお仕事です。
しかし数日前から風邪ぎみで少し体調よくないのですが・・・
ゲストはエベレストから冒険の共有を発信しつづける栗城君です。
今日は9ピッチのマルチを全ピッチリードして頂き、下山はパラグライダーで空の楽しみを感じてもらえました(^^)
画像で見る限り、ハーケンが打ち込まれて有るゲレンデですね。
フリクションが効きそうな花崗岩、RCCグレードで3~4級程度かと・・・
栗城がトップと言う事は、支点の位置を指示出切る様に、
江本ガイドがすく下に居ると言う事です。
何故なら1ピッチ登られたら、声が通らない場合が有り指示が出来ない・・・
イメージ 1
画像が傾いて凄い岩場だったので修正しました

この程度の岩場なら国内には幾らも有るのに、敢えてフランスです・・・
江本はフランス認定の優秀なガイドたが、何で栗城を相手にするのか???
金目以外には、考えられない・・・・
さて、次はどんな訓練をするのか・・・

栗城がFBを更新しました
但し、承認された会員より書き込めないFBにです。
相変わらず、公式ブログ・FB・ツィッターには、記載無しです。
余程、信者以外から色々書き込まれるのが嫌の様ですねぇ~
「空になる
シャモニに着いてから雨が降り続けて室内トレーニングでしたが、
ようやく晴れて昨日は岩を9ピッチをリードで登り、
下山は人生初のパラグイダーで降りました。
誰と登ったかは、書いてませんね。
〝自称 登山家〟が、ガイドと共にとは、書き難いですねぇ~
それとシャモニーですよ。
パラグイダーは「空」という自然を感じる初体験に感動しました。
どこに上昇気流が起きや(す)いのかなど見えない空気の見方を学びました。
今回シャモニに来たのは目的があります。
2012年秋季エベレストで9本の指を失ってから技術的にどうしても超えにくい課題がありました。
それを道具の改良も含めて克服します。
今頃になって気付いたのですか?、どんな道具の改良をするのか!!  見物です。
そして、変化を取り入れたトレーニングもやってきます。
今日は雪と岩へ。 楽しみながら!
イメージ 2
こんなに足広げたら、次のムーブに移れないゾ 栗城・・・



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9月4日 フレバン展望台下のゲレンデで岩登り訓練

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9月5日

江本ガイドがFB更新

雪線に上がった様ですが、栗城同伴には触れてませんね。

久しぶりに快晴です!
今日は昨日までの寒さを感じさせない程暖かい1日でした。
数日降った雪のおかげで山はまた少し白くなり綺麗にお化粧してますが氷河の後退や残雪量は目に見えて少なくそこらじゅうのクレパスが口を開けてます・・・
イメージ 3

栗城がFBを更新しました。   栗城も江本ガイド同伴な事は伏せてますね。
 
皆さんボンジュール!
ようやくシャモニ(ー)の上部が晴れてきました。
昨日はシャモニ(ー)上部が悪天候のためにコスミック綾(稜)はやめて、
場所を変えてブレバンを12ピッチ登り、
今朝はようやく晴れてコスミック綾(稜)に行けました。
やっぱり雪山は美しい。。
※写真のバックはモンブラン(4810m)です。
明後日からまた岩に取り付きます。
3日登って、疲れたのか? 明日は休養の様です・・・

ここまでの岩登り訓練は、
3日 ゲレンデで9ピッチ  4日 ブレバン12ピッチ  5日 コスミック稜 

ピッチ 使うザイルの長さで決るが、60mザイルだと50m位登って、
    足場の良い所で区切るので、45~50mが1ピッチと言う事に為ります。

コスミック稜で 画像を見ると、アイゼンを付けての訓練です。
        岩と鉄が擦れる、あのキリキリ音が何とも嫌な音だ・・・
    
ブレバンとは、このパンフに載ってる展望台。
ゴンドラで展望台に上がり、その下の岩場を登る、岩登り練習ルート。
イメージ 4
コスミック稜とは、
この赤線左ルートで一部雪有りの、歩行距離が約500mのミックスルート。
ガイドがモンブランに登れる技量が有るか? を試す為に使うルートで、4級ルート。
国内で言うと、GWに槍や穂高に登れれば、モンブランは登れると言う事です。
イメージ 10




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9月6日  休養日

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9月7日

江本ガイドがFB更新しました。

久しぶりにミディ南壁レブュッファ♬
凄いな〜❗️
指が9本も無いとは思えない。
ポジティブに挑戦するっていいね!

前後をガイドに確保されて登ってる様です。
栗城の下に江本ガイドが居て、ホールド・スタンスの指示を・・・
トポによると登攀時間は、3~5時間とか・・・・
イメージ 5


栗城がFB更新しました。
みなさん、ナマステ。
今日はエギュイドゥミディ南壁を登りました。
なんか脈が上がるなと思っていたら標高3800と富士山の標高と同じところで岩登り。
指が無い分どうしても掴めないホールドもあり、悔しくて、そして不甲斐ないです。。
ハンデが有る分、大変ですね・・・
でも諦めません。
やれることを一つ一つ!
明日も登ります!


イメージ 11
エギュー・ド・ミディ南壁 ガストン・レビュファ ルートを登ってる人が居ますね。赤点




エギュー・ド・ミディ南壁 ガストン・レビュファ ルート
                          (トポ 概念図)

岩の経験の有る方は、トポのグレートを見たら壁の想像が出来るでしょう。
レビュファの初登時は、重登山靴・麻ザイル・ボルト・アブミ使用。
イメージ 6

フランスの名ガイド ガストン・レビュファが初登攀したルート。
一部人工(埋め込みボルト)を含む、花崗岩の素晴らしいルートです。
レビュファは後に、登攀の様子を映画にし【天と地の間に】を公開しました。

日本での公開時には来日し、一ツ橋の共立女子大の大講堂で上映と講演。
当時 山嶽部員の小生は、レビュファの著書にサインを貰い有頂天、
2m近い大男が、猿のような身のこなしで登攀する姿に感激したものです。

この映画はDVDで観る事が出来ます。レンタルに置いてるか? アマゾンでは販売。
NHKではレビュファの3部作【天と地の間に】【星と嵐】【星にのばされたザイル】を、今でも販売してるはず、高価たが・・・

ガストン・ レビュファとは、
名ガイド・名クライマーとして、モンブラン山塊では1000回以上の登攀、
フランス国立登山学校で教官もした。

アルプス6大北壁初完登者
グランド・ジョラス北壁 ウォーカー・バットレス  中央バットレス
ピッツ・バディレ北壁

ドリュ北壁
マッターホルン北壁
チマ・グランデ・ディ・ラヴァレド北壁
アイガー北壁


イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9
麻ザイルにキスリング姿



◆栗城のこの登攀には、正直な処〝驚き〟です。
 下世話ながら、前後二人のガイドを雇い(一人8~10万)登れる栗城が羨ましい・・



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9月8日 

江本ガイドがFB更新
今日もミディ
コスミック山稜へと繋がるエプゴンデュコスミック。
またまたレブュッファルートです!
ミディ南壁と違って残置が少ないしビレイポイントも自分でセットしたりとクラシカルなクライミングが楽しめます。
残置とは、岩に打ち込まれて残ってるハーケンやボルトを指します。
これを利用する事により、登攀時間の節約になります。
イメージ 12
疲労困憊なのか? 栗城がテラス(岩棚)に座り込んでます・・・
普通 確保者の居る処(足場の良い処)まで登って、休むのですが・・どうしたのか??


栗城がFBを更新

「壁」
悔しい。
昨日(8日)はエプロンデュコスミック(レブュッファルート200m)を登ってました。
途中で屋根のようなオーバーハング(90度以上の壁)が出てきました。左手をクラック(岩の割れ目)に突っ込み、右足を腰よりも高く上げて、ウーウー言いながらフリーで登りきりました。
そこからコスミック稜に合流して核心を登る時に落ちました。。
悔しい。。
落ちたショックで、テラスでボーッとしてたんだね~その気持ち判るよ・・・
まだまだ訓練は続きます。指が痛い。。
イメージ 19
栗城 普通クラックを登る時は、手袋をして手を保護するのは半ば常識。
相手はザラザラの硬い花崗岩、まともに指が有っても傷つくのは当たり前な話。
テーピングをするとか・指先を詰めた手袋を使うとか、考える頭が無いのか???
お涙チョウダイの画像は晒すな!!

この指画像を見て思った事

栗城のインタビュー記事より(黒字)
秋季エベレスト単独・無酸素登頂、4度目の失敗。重度の凍傷で両手9本の指は壊死。2012年、栗城はどん底の状態に陥った。そこから1年間、指を切断せずにすむ治療方法を探し続けた。日本にはじまり、インドやウクライナにも渡った。それでも結局、切断が一番現実的な方法だという結論に至るだけだった。
(中略)
そして、栗城はアメリカで開発された薬に出会い、再生を促すために、手指9本を切断した。
指を切断してから3週間くらいはものすごい痛みに苦しみました。基本的に切りっぱなしなので、血がたらたら出る。入院はせず、痛み止めを飲んで耐えていたんですが、夜中も汗をかいて、何度も起きてしまうんです。本当に痛かった。痛みが治まっても、箸も持てない、靴の紐も結べない、お店でおつりももらえない。登山どころか日常生活すらままならない状態でした」

エベレストで重度の凍傷を負った栗城は、壊死した指先に未練が有り、
再生術とか訳の判らない治療を試みたものの壊死した指が再生するはずも無く、
国内の何処かの医療機関で切断したようです・・・

画像を見て判るが・・・凍傷に因る切断手術を、経験した事の無い医者の手術。
指を切断後、周囲の皮を巾着を絞める様に中央に集めて縫った事が判る。
各指先に有る小さな凹部が、それを現してます。
此れでは指先の縫合部分が一番弱く、裂けて出血するのが当たり前です・・・

まともな医者(凍傷治療経験者)は、切断面より大きい〇型サイズの皮膚+肉を、
腹又は太腿から切り取り、これを被せて外周を縫って整形します。
当然腹・太腿にはその傷は残るのですが・・・

何でこんな事を知ってるか?  大学山嶽部時代に同様な凍傷に為った先輩が居て、
山から近い大病院が良いと、名古屋大医学部を受診しました・・・
凍傷の指は、解凍が始まると体液が溜まり、バナナ並みに肥大します・・・
先生曰く 壊死の範囲が確定する迄は、細菌感染を予防しながら、
壊死部分がミイラ化するまで待つより無しとの事でした。
福島大医学部に専門医が居ると紹介され、直ぐに転院して治療。
生きている細胞と炭化した境目が確定してから、切断+整形手術でした・・・・



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9月9日

江本ガイドがFBを更新。

もしかしたらこんな青空のシャモニーはこれがこの夏最後かな・・・
ミディ側からの夕方のソアリング♬
氷河の上を気持ちよく飛べるのもこの時期だから。
イメージ 13

栗城と同行してるとは言ってませんね・・・栗城の画像もなし・・・

この日は、何処で・何の訓練をしたのか・・・記載なしです。


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9月10日
江本ガイドがFBを更新
今日は彼にカム(岩の割れにはめて取る支点)を使ってもらいリードを学んで貰いました。
1日しっかりやったので最後にはカムを取る場所やタイミングのリズムもかなり良くなりましたね♬
イメージ 14



栗城がFB更新
久しぶりにシュークリーム食べました
今日は昨日の大雨ため(3000m以上は大雪)コスミック周辺のでっかい岩はやめて、技術的な確認をしてました。
明日、晴れたら再び攻めていきます。
天気予報は微妙ですが。
イメージ 15
指先を痛めた為に今日は手袋をしてるが、相変わらず指先ビロビロ。
要らぬ指先切り揃えて処理しないと、使い難いだろうに・・少しは考えろ。

2週間の訓練と言い、フランス入りした栗城ですが、早10日
残り少ない日程だが、画像で見る様に腰に〝ガチャ〟をぶら下げ訓練してます・・
これまでの訓練を見て、少々疑問(方向がずれてる)が湧いてます。
エベレスト北壁を登る為に、フランスくんだり迄来たはず・・・
今回シャモニに来たのには、目的があります。
2012年秋季エベレストで9本の指を失ってから、技術的にどうしても超えにくい課題がありました。
技術的課題は岩か? 登れ無い青氷対策だろーうよ。
それを道具の改良も含めてさらに克服していきます。
道具の改良はどーした? 指無しでも使えるピッケル用意出来たか?
シャモニーならペツルやシモンの専門店が有るから、
シャフトを細いチタンパイプを使った物に改良する様に依頼せーよ。
イメージ 16
ぺツル・イルビス ハイブリッド  505g
ついでにこれも買ったら、今使ってるアルミアイゼンより丈夫だし軽いゾ 
2万くらいで買えるかも・・

過去7回エベレストでの敗退劇は、天候要因も有るが、
栗城の〝氷雪技術〟の無さが最大の要因。(基礎体力の無さは勿論だが・・)
折角アルプス迄往き、氷河・氷壁でのピッケル・アイゼンワーク、
アイスピトン・スクリュー等での、支点の確保法を学ばないのでは、
往った意味が無いのでは???

岩を登る訓練は、国内でも近場の〝丹沢や三つ峠〟でも出来るのだ・・・



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9月11日

江本ガイドがFBを更新

すっかり秋の空気感のシャモニーです。
お天気微妙な周期です・・・
雨に変わる前になんとか登れたけど😅
寒い❄️❄️
イメージ 17
クラックを登る 栗城、手袋してますね。

栗城がFBを更新

皆さんボンジュール。
訓練も最後になってきました。
今日はプレバン岩群のフリゾンロッシュ200m...を登りました。
クラック(岩の割れ目)をプレバン(クラックに手を入れて、足を手の反対向きに力を入れて引き寄せる登り方)をしながら登ります。
ただ、指が無い分、手のひらで登る感じなので気合いです。気合い。
訓練もあと2日間。最後はモンブランを登ってこようと考えていましたが、モンブランは大雪。
朝の一部しか晴れないのでこのまま帰国かな。やれるだけやって帰ります!

残り2日だそうですが、これで終わりかも・・・
結局今回の訓練は、岩登りだけで氷河での〝氷雪技術〟はしてません・・・
ミディ南壁をガイド付きであれ、登れた事は評価するが、
栗城に一番足らない「ブルーアイスが~~」の訓練がされてません。
栗城が言う技術的にどうしても超えにくい課題」とは、
〝岩〟だったのでしょうか??? 



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9月12日    更新無し、悪天候か? そろそろ帰国の準備?

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9月13日 

栗城がFBを更新しました。

「無事に訓練終えました」
シャモニでの訓練を無事に終えました。最後はモンブランを登って高所トレーニングをしたかったですが、悪天候の周期ため、中止して荷造りしてます。
今回の訓練には目的があります。
今まで高所登山(8000m峰)を専門としてやってきましたが、もっと幅の広い登山ができること、そして、9本の指を失ってからの「不便なこと」や「できないこと」の課題を一つ一つ超えることでした。
今回フランスまで往った目的が岩登り?  違和感を感じてます・・・
指が無くなってからの課題を超える???
指が有った時には、こんな事が出来てた様な言い方ですねぇ・・・
エベレストに北壁・又は南東稜から登るのには、
今回の様な訓練では、たいした意味が無いかと思う・・・
シャモニは、富士山山頂の同じ高さで様々な岩やルートを登ることができます。
ボルトの数も少ない。
学生の頃に一人でエルブルース(ロシア)を登りきて、そのままモンブラン縦走に来てました。コスミックの下にテントを張り、ミディ南壁を登る人達を見て、いつか登ってみたいなと思っていましたが、その小さな夢が一つ叶いました。
今回の訓練を江本さん(日本人唯一のフランス山岳ガイド)にサポートして頂きました。
登山、スキー、パラグライダーとその多様性の経験と知見、そして哲学と江本さんには本当に感謝です。
そして、来年はル・プチ・ドリュ(800mの壁)を登る目標もできました。
次もシャモニーに来ると言う・・・そして、ガイド付きで登る・・・
エベレストの話は無し・・・宗旨替えでしょうか????
この経験を活かしてこれからも頑張ります。
本当にありがとうございました!
道具の改善の話は、何処に往ったのでしょうか・・・・
イメージ 18
栗城が来年登ると言う〝ドリュー〟。この画像は西壁(標高差1000mの大岩壁)


栗城がフランスでの訓練の目的は・・・
今回シャモニに来たのには、目的があります。
2012年秋季エベレストで9本の指を失ってから、技術的にどうしても超えにくい課題がありました。
それを道具の改良も含めてさらに克服していきます。
達成出来たのでしょうか??? 帰国後の報告を見てコメします。