田県内のJA(農協)を統廃合して、一本化する計画が浮上・・・

記事に有る通り、既に一本化した都道府県が4箇所も有るのには驚きです!!!

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有る程度の年齢の方は、〝農協=親方日の丸〟と呼ばれた時代をご存知でしょう。

その後の外圧に由り、農産品の市場開放に向かい・・・国は〝補助金〟政策を打ち、
農家の反発を抑えて来ましたが・・・それも立ち行かなく為って・・・
ついに〝米の自由化〟〝減反政策廃止〟へと、舵を切りました。


何故に、統廃合をしなければならないのか・・・
記事では、①信用・共済事業の収益の悪化
     ②組合員の減少・高齢化に由る出資金減 と有りますが・・・

何故に、そう為ったかの原因が書かれてません・・・
米産地に暮らし・妻が田圃所有者(遺産相続・当然農協正会員)の小生が、
我流で分析して見ます。

①について
信用・共済事業の収益の悪化と有りますが・・・
金融(JAバンク)、保険、車・農機具、肥料・農業資材、ガソリンスタンド、
スーパー、プロパンガス、等々、手広く農家の為と称して事業展開して来ました。
秋に入る〝米代金〟での精算可の基でです・・・

米1俵(60㌔)2万円近くで、買い取って貰える時代は良かったでしょうが・・・
主食の米離れで米価は下落の一方・・・専業では喰えず、兼業農家の増加。
兼業ゆえに休日より農作業が出来ずに、止むを得ず大型のトラクター・田植え機・
コンバイン等の導入。(3種で3千万もの投資です)
各機械の稼動は、年に一度だけ(数日で終了)で、倉庫に360日は寝てます・・・
此れでは採算が採れる訳が有りませんねぇ・・・
農家が共同で購入し、持ち回りで使う話しも一時有ったものの、
植え付け・刈り取り時期が重なる為に上手く往かず・・・

車にしてもディーラーに負け、肥料・資材はホームセンターが安いのです。
スーパー・プロパン事業にしても専門業者には敵いません・・・
(スーパー・ガソリンスタンド等からは撤退し、葬祭・老人介護に切替えた点は評価するが、
もっと早く参入出来なかったのか・・・)

理由は、県経済連が窓口に為り、仕入れの段階で口銭を取ってるからです。
農家の為と言いながら、経済連の職員を養ってるのです・・・
末端の各農協は、それに経費を上乗せして売るのですから、安いはずが無いのです。


②について
組合員の減少・高齢化に由る出資金減と有りますが・・・
高齢化に由る組合員の減少・組合員減少に由る出資金減が正しい言い方です。
農協組合員には、正会員(農地所有)と準会員(購買品購入)が有ります。
正会員は所有する農地の面積に応じ、1口1万円を出資してます。
我家は65口位を出資、配当は〝雀の泪〟ですが、これが累積で1万円に為ると、
1口増と為る仕組みなのです・・・

高齢化での離農も有るだろうが、米の販売が自由化された今は、
農協を通さなくても力の有る農業者は、直接米穀業者と売買可能なのです。
なので、正会員で出資してる意味が無くなりまた・・・
能力の有る農業経営者は、当然農協から脱会します。



しかし、農協から抜けれても・・・土地改良区と言う縛りがまだ有ります。
これは、農地に水を引く水利組合・・・農協の子分的存在・・・
毎年面積比当りの賦課金を払わないと、水路の水が使えません・・・
当然水路の整備は、土地改良区が行いますが・・・
我家は、1町6反歩(1反歩300坪)の田圃で、毎年6~7万円負担。
田圃は、市の農業委員会を通じて、小作者に貸し賃料を得てるが、
賃料から賦課金・固定資産税を払うと、幾らも残らない。
耕作放棄地にして周囲に迷惑を掛けるよりは、増しかと・・・

この土地改良区と言う組織にも、問題が有ります・・・
以前に、川から農業用水を引くための堰堤ゲートの、
水漏れを防ぐゴムパッキンの交換工事の為の説明会が有りました。
たかが鉄板ゲート3方向に付いてる、厚手のゴムパッキン交換に、
1億円を越える費用が掛かり、その負担承認の為の集会でした・・・

異議なしのシャンシャンで終わりそうな雰囲気だったので、思い切って質問!!
①ゲート設置者に、改修義務が有るのでは?  設置者は誰?  登記の名義は誰?
 答えられません・・・やがて・・・県が工事したのだと・・・
 県が設置し、運用委託を土地改良区にしてる模様・・・

②工事費が高過ぎる、他社からも見積もりを取ったのか? 工事費が妥当の根拠は?
 堰堤を設置工事した業者からの見積もりだけ・・・民間では考えられない?
 説明に来た改良区の爺達がオロオロしてます・・・
 終いには、「あんたは、何処の誰?」「俺は、農地所有者の代理人だ」

こんなザマです・・・
以前は各地区毎に有った土地改良区も、農協同様に立ち行かなく為り、合併・・・
今では、市に一つの存在です・・・集水路(河川)が違う改良区の合併は変ですね~
 
 


各農協が合併統合しなければ駄目な原因は、他にも有ります。

農協系の組織が巨大なのです・・・
全農・中央会・経済連・共済連・厚生連・連合会・等の農家のぶら下がり団体多数。
(厚生連だけは役に立ってるかも・・・総合病院を経営するも赤字ですが・・・)
農家に喰わして貰ってる立場なのに、農家を支配してる図式なのです。
民間会社なら赤字倒産でサヨナラだが、何せ助け合う協同組合組織なのです・・・

減反政策が始まった頃から、立ち行かなく為った1農協と、
周囲の2~3の農協が合併し体裁を整え・・・5年もすれば又範囲を広げて合併、
これの繰り返しで今に至ってます・・・



現在14有る末端の農協を一本化しても、
上に書いたぶら下がり団体を、統廃合しなければ意味が有りませんねぇ・・・

将来・・・秋田県と隣県のJAとの合併話しが有るかも・・・笑えませんね・・・



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JA秋田おばこ(大仙市)で・・・

こんな杜撰な事件が有りました・・・
2004年~2016年までの13年間に、56億円の赤字を隠してた事が発覚!!!
2010年に近郊の20の農協が合併して出来た、JA秋田おばこです。
米の取り扱い量では、全国トップクラスの組織だそうですが・・・
仕事内容は、雑・雑・雑・・・話しになりませんねぇ~


農協が、今年は此れ位で売れるだろうと、農家に金額を提示。
       ↓
農家が、それならと農協に米を出荷します。
       ↓
農家が、前払い金(仮払い金)を農協から受け取る。高く売れれば差額が貰えます。
       ↓
農協が、農家に提示した金額では売り捌けずに、赤字を被る?
これの繰り返しが13年続き、56億の累積赤字(年度末には会計監査のはずですが~) 
       ↓
更に、宮城の業者に、過去に売った米代金の未収金が、12億円有る事も発覚・・・



農協の職員って馬鹿の集まりでしょうか・・・監査役は? 理事会は?  組合長は?

問題発覚後に、赤字の差額を農家から徴収すると発表し、大騒ぎに・・・

当時の役員や職員に遡って、負担させる案も出たとか・・・其の後は不明たが・・・
逮捕者が出たとか・裁判沙汰になったとの話しも有りません・・・



こんな農協とも合併統合しなければならぬ、真ともな農協は可哀想ですね。
それとも・・・仲間の皆で渡れば怖くない~ でしょうか???

常識の有る民間企業は、同業者と言えども、
出鱈目な負の遺産を背負った企業との合併等は、考えませんよーーー

甘いよ、JA!!!

国会議員の小泉進次郎君が、農林部会長時代に、
全農を改革しないと駄目だと言ったが、族議員や全農会長の大反対に合い、
手付かずの状態・・・親父が〝郵政改革〟を果たしたように、
〝農協改革〟をしたら “男・進次郎” になれるのだが・・・



10月18日 追記

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立ち行かなく為るから、統合する訳ではない。と、救済目的を否定!!!
しかし、〝JA秋田おばこ〟には、JAグループ全体で協力するそうです・・・
68億円の赤字も、各JA当り4億円位被れば、大した事はないのか・・・

統合案は11月下旬に予定してる大会で、
組合員に承認されれば正式決定だそうだが、

我家には今の処 そのような書面での告知は来てません・・



続きは↓
JA(農協)の末路②