⑨ABC発
栗城が公式ブログを更新しました。(黒字は栗城ブログより、青字は私見)
9月5日にABCに上がって以来、8日通信テスト・9日プジャ 以外に、
何をしてたか判らないが、やっと行動を始めました。
ツキは突然訪れる
2016/09/12 18:00
2日間アドバンス・ベースキャンプで足止めになっていましたが、今日ローラフェイス(標高7300m)での高所順応に向けて出発し、モレーン(氷河に運ばれてきた岩石や土砂)の中を4時間ほど進みました。
今日は氷河の取り付き近くで、キャンプします。
本当はもう少し進みたかったですが、ローラフェイスに雲がかかり、クレバス(氷河の裂け目)地帯の中を歩くのは危険なので、ここで一泊します。
順調にいけば明日、ローラフェイスを登ります。
ここから先は何も考えず、一歩一歩、進んでいきたいと思います。
明日、クレバス地帯を頑張って上がっていきます。
ABC(5600m)から出発時の画像です。(栗城公式ブログより)
其れなりの荷は納得ですが、5600m辺りで上下ダウンとは・・・
暑くて汗ダグに為ります・・・(当ブログ・天気予報の項参照)
知らない人へのアピールでしょうか? ヒマラヤは寒いぞーーーって(笑)
7000m辺りから上で着る物ですから・・・昔は高所服と呼んでましたが。

先のブログで、ルート旗の事を書いたが、栗城がABC出発時の画像に、
見送りのシェルパが手に持ってるのが映ってた・・・
日本と形式が違うので、ボチボチ社が用意したものか・・・
しかし、栗城のザックにはルート旗なし・・・・ABCから上で使う物なのに・・・

ABCの全貌が判明。
中央大型テントが食事用テント(栗城+スタッフ用)、オレンジシートがキッチン用
(キッチンボーイが泊まる)、青シート(シェルパ用)、両端のドーム型は日本人用

今日、9時前にABCを発った、栗城のGPS軌跡(拡大)です。
標高5600mのABCから、中央ロンブク氷河沿いに歩き、5800mに13時49分到着。
わずか半日歩いて終了・・・当初予定のABCの位置(6000m)にも達してません。
今日予定のロー・ラ下部のC1(6400m)にも、辿り着けませんでした・・
C1への一日遅れは間違い無しです。

全体像(地図)で見てみます。半日歩いて獲得高度200m。
ロー・ラの肩が7200mですから、7300mに向かうと言う事は、
西稜を100m登ってC2を設置と言う事に為ります。
当初の発表では、7000mのC2で順応と言ってたが、7300mに変わってます・・・
コロコロ変わって、どれが本当なのか悩みますねぇ~

衛星写真にGPSポイントを記した画像です。
ロー・ラ基部が6000mですが、明日5800mから中央ロンブク氷河を横断して、
辿り着けるか・・・・渡り切るのが精一杯で、予定のC1(6400m)へは無理です。

グレートクーロワール以前に、西稜(栗城の言うC2・7300m)に上がれるか?
〝最大の見せ場〟です。
何故なら、予報では7000mラインは、17日まで風が弱いものの・毎日降雪があり、
上に行くほど視界が悪くなりますから・・・・
追記 栗城公式HPを見たら、スケジュールが変更に為ってました。
12日に変更した様ですが、ブログでは述べられてません。
【2016年 栗城エベレスト遠征スケジュール(予定)】
8月26日 日本出発
8月27日 ネパール首都カトマンズ入り
8月31日 チベット入り
9月 3日 チベットBC入り(4500m)
9月 5日 エベレストABC入り(6000m)
9月 9日 プジャ(安全祈願)
9月12日 高所順応開始
9月22日 登頂予定
2日登頂予定日が延びただけの様です、本当に登りたいならひと月延ばすべき。
2日だけでは、態勢に影響ないでしょう・・・
◆度重なる日程の変更、各キャンプ(BC・ABC・C1 ・C2・C3)位置と標高の変更、
どれが正しいのか?判らなくなる状況なので誤記があるかもしれません。
出来るだけ最新の情報で記載する様にしてますが、間違いが有ればお許しを。
⑩ルート計画変更
栗城公式ブログが更新されました。(黒字は公式ブログ、青字は私見)
エベレストの真下
2016/09/13 17:53
今日は壮大なクレバス地帯を抜けて、エベレストの真下まで来ました。
高所順応で登ろうとしていたローラフェイスですが、近くで見ると今にも雪崩そうな状態だったので、ルートを変更してエベレストを登ります。
明日からは壁の雪崩そうな場所や状況をみながら登り、グレート・クーロワールやホーンバイン・クーロワールなどのルートを下から見て確認していきたいと思います。
今、とても集中しています。
では、今日の行動を見てみます。
GPS軌跡によると、5800mを出発した栗城は、中央ロンブク氷河沿いに進み、
2時過ぎに行動を停止しました。
標高6100m辺りでしょうか・・・
今日一日で、標高差300mより稼げなかった事に為ります。

図の等高線を見て下さい。 6000mと6200mの中間です。
ロー・ラ フェイス?で高度順応と言ってましたので、GPS軌跡が南西に向かわず、
変だと思ってましたが、公式ブログ発表でルート変更した事を知りました。
これで、ロー・ラでのC1・C2の高度順応が無くなった事に為ります。

中央ロンブク氷河の源流部の拡大衛星画像です。
栗城の現在地(6100m付近)の両側は、ズタズタのクレバス地帯です。

ロー・ラを諦め、直接エベレストに向かい、クーレートやホーンバインを、
見ると言ってますが・・・
栗城ブログに添付されてた画像に、ルートを入れてみました。
赤印の西稜C2で、高度順応する計画は、無くなりました。
黄色線は、中国側で一番簡単に登れる、北稜ノーマルルートです。
青線は、1980年に日本山岳会隊が初登攀に成功したホーンバインルートです。
赤線は、1984年にオーストラリア隊が初登攀したグレートクーロワールルート。
氷河中央の青●が現在の栗城のキャンプ位置です。

栗城の今回の目的が、赤線のグレートクーロワールルートからの登頂です。
2009年に栗城は、黄色線のノースコルにも単独で登れず、シェルパの力を借り、
コルに出ましたが7500m辺りでシェルパに救助され、一命を取り止めました。
黄色ルートと赤ルートの傾斜を見て下さい・・・
黄色が登れなかったのに、赤色が登れると思いますか????
次の更新を楽しみにしています・・・
⑪まもなく天候悪化
日本時間で昼に為っても、栗城が行動を開始してないようです。
GPS軌跡が昨日の6100m付近のままです・・・・
12日・13日と半日行動(獲得標高500m)して、疲れ果てて停滞でしょうか・・・
現地時間は、日本時間より3時間15分の時差ですから、朝の9時半頃です。
これは、エベレストの天気予報です。
7000m付近では、西風が18日頃から北風に変わり、
降雪量も日増しに増え、19日には風も強まる様です。

8000m付近では、風・降雪も増す様です。

山頂付近の気象データも有りますが、其処までは登れないと思うので、
敢えては載せません。
9月13日に栗城ブログに載った画像です。
撮影日は9月13日、黒線で囲んだエベレスト北面は、新雪がベッタリ付いてます。

18日夜からの悪天候で、7千~8千mの降雪量が増えると、雪崩れの危険有り。
上部で点発生の表層雪崩が起こっても、
扇状に6千mの中央ロンブク氷河まで落下します。(途中で止まる緩斜面無し)
また、風で雪庇崩落が原因の雪崩れも心配されます。
栗城は、北面の壁の下でウロウロせずに、18日の前に壁から離れるべきです。
直接雪崩れに襲われなくても、爆風でテント等は軽く飛びますから・・・
湿り雪の底雪崩れと違い、新雪雪崩れは氷河の上を走りますから注意です。
いづれ、天候悪化でABCに戻る事に為ると思うが、
天候が落ち着いてから、再度上部に向かうには、日にち切れに・・・
確か? 登頂予定が22日でしたね。(下山の事後処理して帰国は月末かと・・)
ですから、登る気が有るなら2ヶ月の登山期間が必要だと、前から言ってました。
これで、集金した5200万を掛けた〝6回目のエベレスト〟が終焉かも・・・
⑫ルート偵察
14日の夜、栗城公式ブログが更新。(黒字は栗城ブログ引用、青字は私見)
ルート偵察
2016/09/14 19:28
昨日の夜に積雪があったので、雪崩を避けてルートを偵察するために今日は登らず停滞でした。
今日は、ABCから撮影したエベレストの実景と無線交信の動画を見てください。
美しい雷鳥もいました。
美しい雷鳥もいました。
ロー・ラでの高度順応の為、12日朝に5600mのABCを出発したが、
半日歩いて標高差200mを登り、5800mでキャンプ。
翌13日に中央ロンブク氷河を横断して、ロー・ラに取り付くものと思ってたが、
ロー・ラ斜面の雪が雪崩れそうだと、ロー・ラでの高度順応を中止。
そのまま氷河沿いに進み、6100m付近でキャンプ。
この日も半日行動したのみで、獲得標高は300n。(2日間行動して500m)
黄色がGPS軌跡、6200m手前で止まってます。
緑線は、高度順応しようとして止めたロー・ラへのルート。
(ロー・ラとは、ネパールに抜けられる鞍部。西稜への取り付きルートと言うべき。)

14日は、停滞でしたが、夜に公式ブログを更新。
公式ブログには、ABCで映した画像に、6100mからの無線交信(栗城の言葉のみ)が添付され、肝心の部分が途切れてますが、概要は聞き取れました。
栗城の話した内容です。
①今、6200m近くのC2に居る。
C2? ABCから5800mで一泊し、6100mの現在地で二泊してます。
C1を残置して、C2を設置してる訳では無いので、C2と呼ぶのは少し変。
②SpO2は、80%代。
パルスオキシメーターと言う医療機器で、指先の毛細血管を流れる血液の、
酸素飽和度を測ります。6000mで80%ならまぁまぁでしょう。
90%近くなら満足だが・・・親指1本より指先が無いので、親指で測ってるか・・
③2009年の時より雪が多い。
画像で見ても、多い気がします。
④一旦下がってアタックする。
ABCまで帰り、体制を整えるとのこと。しかし19日は天気が崩れます。
雷鳥も居た、と言ってるが、雷鳥は日本の固有種。
ヒマラヤに居るのは、ヒマラヤ雪鶏で、雷鳥より遙かに大きくアヒル位。
声は雷鳥と同じで、ギャーギャー煩い・バタバタ飛ぶのも同じ、この画像です。

また、栗城が以前エベレストで、雪に埋めてた食料をカラスに喰われたと言ったが、
それがこれ。日本のカラスより小型だが6000m辺りに居る。嘴と脚が黄と赤で雑食

⑬微熱で撤退
9月15日、ABCへの撤退を決めました。
栗城公式ブログより抜粋(黒字)
2016/09/15 21:16
今日は標高7000mまで順応で登ろうと壁に取り付きましたが、少し熱が出てしまいました。ここは無理しないで、引き返します。
SpO2(体内酸素飽和度)は90近く、順応はうまくいっていますし、十分、無酸素でいけるかなと思っています!
アドバンス・ベースキャンプに戻って、体調を良くして再び上がっていきたいと思います。
こちらは雪で真っ白です。とにかく早く下りて、温かいものを食べたいと思います。
栗城事務所が、会員に流したメール(黒字)を戴きましたので、一部転記します。
チームクリキの皆様へ
栗城は今朝C2(6130m地点)を出発して、エベレストの壁を登り始め、
高所順応と偵察を兼ねて7000mのホーンバイン・クーロワールまで向かっておりましたが、
途中から少し熱があり本調子が出なかったので、直感的にここは一度、引き返すことにしました。
SpO2(血液中の酸素飽和度)は90近くまであり、本人も「順応はうまくいっている」という手応えはありますが、
今は少し熱があるので、ここは無理せずに今日はABCまで戻って立て直すことになりました。
ゆっくりとABCまで戻り、体調を整えてから再度向かっていく予定です。
栗城は今朝C2(6130m地点)を出発して、エベレストの壁を登り始め、
高所順応と偵察を兼ねて7000mのホーンバイン・クーロワールまで向かっておりましたが、
途中から少し熱があり本調子が出なかったので、直感的にここは一度、引き返すことにしました。
SpO2(血液中の酸素飽和度)は90近くまであり、本人も「順応はうまくいっている」という手応えはありますが、
今は少し熱があるので、ここは無理せずに今日はABCまで戻って立て直すことになりました。
ゆっくりとABCまで戻り、体調を整えてから再度向かっていく予定です。
薇熱が出たので、ABCに戻ると・・・
しかし、疑問点が二つ
①今朝C2を出発と有るが、
①今朝C2を出発と有るが、
GPS軌跡を見ると出発は11時26分。(GPSは日本時間表示)
②偵察を兼ねてホーンバインと有るが、栗城が登るのは、
東隣りのグレートクーロワール・ルート。偵察の意味無し。
ABCに戻って、何日停滞するのか判らないが、6100mのキャンプ地に戻るのに、
来た時を考えると2日費やします。
22日の登頂予定日が目前・・・時間切れ退場かも・・・
では、15日の行動を見てみます。
6100mから400m登った、6500m地点でGPS軌跡が止まってます。(地形図軌跡)

GPS軌跡の最高点付近を拡大、判り易い様に→を入れました。
14時17分最高到達点、岐路14時37分でGPSを切つてます。(衛星画像軌跡)

ホーンバイン・クーロワールに向かってます。
栗城が登るのは、東隣りのグレート・クーロワールです。
偵察を兼ねてと言ってるが、ここからでは隣りの様子が見れません・・・
常識的に偵察とは、登る前の下見の事、作戦を練る為です。
グレートに往けない訳でも有るのか??????ですね~

キャンプ地を11時26分にスタートしてます。
最高地点の6500mが14時17分ですから、3時間の行動で微熱・・・・

何日ABCで停滞するのかで、今回の〝栗城劇場〟の閉幕日が決まります・・・
⑭ABCに帰還
栗城が、昨日の夕方ABCに、戻ったようです。(黒字は栗城公式ブログ、青字は私見)
流石、下山家と言われる所以です。
昨日ホルバイン・クーロワールで、順応兼偵察と称して、
6100mのキャンプを出発したのが、11時26分。(日本時間、現地はー3時間15分)
約3時間後の14時17分に6500mまで登り、熱が有ると下山開始しました。
6100mのキャンプに戻り、テント他をパッキングして夕方には5600mのABCに帰還
来るときに2日も掛かったのに、夕方にはABC着です。
下山家とは言え、早過ぎますよ・・・
多分、出発前にテント他を纏め、ザックを仕上げてたのでしょうか?
11時26分と遅い時間の出発の謎は、その辺に有りか・・・と、推察。
2016/09/16 19:56
日夕方、無事にアドバンス・ベースキャンプ(ABC)に戻ってきました。
薬も飲んだので熱も下がって、調子も良くなってきました。
エベレストの北側はスケールが大きくて、高さだけではなくその広大さにも驚かされています。
2009年のノース・コル ルートのABCは標高6500m、
今回は中2泊して辿り着いたキャンプが、6100mですから当然高く感じますね。
ここからまた徐々にエベレストに向けて調整して、アタックに備えたいと思います。
6500mで高度順応完了? 7000mの空気を吸っておくべきだったと思うが・・・
明日には、今回撮影してきたエベレスト北側の映像をお見せできる予定です。
6100mでのテント画像が添付されてて、他の画像が明日の予定とは・・・
まだスタートしたばかりですが、これから本番に向けて頑張ります。
予定では22日が登頂日、C1(6400m)→C2(7500m)→C3(8200m)→山頂。
予定では22日が登頂日、C1(6400m)→C2(7500m)→C3(8200m)→山頂。
C1から山頂まで3日必要ですから、しかも毎日行動出来る体力でもなし・・・
明日朝にでもABCを出発しないと間に合わずです。
登頂予定日を延期しないと・・・スタートしたばかりとは???? どう言う意味か・・
栗城がブログに添付した画像です。
青線部分が、ホルバイン・クーロワールの入り口と思われます。
赤線部分が、上部から雪崩れて来た雪が、氷河上に落ちたデブリです。
扇状に広がって、ホルバインの下のデブリが最大、それだけ雪崩れの量が多いと。
テントと比べても、大きいデブリに見えませんが・・・・実は大きいのです。

テント位置と北壁(下の露岩)との離れ(距離)を見て下さい。
大分 壁とテントは離れてます。おそらく100m~200m位は・・・
露岩から氷河に向かって筋の様に見えるのが、デブリ(雪崩れが止まった跡)です。
赤印がそのデブリを衛星画像で見るとこんな感じ。

壁に付いた雪が多いと言ってるので、これ以上降って積もると少しづつ雪崩れ、
気温が上がれば一気に・・・・
今夜はテレビで、山中慎介(33)の防衛戦と長谷川穂積(35)の三階級制覇戦を・・・
見応えの有る試合でした。
栗城と同年代・・・栗城も根性入れて、山に向かって貰いたいもの。
加筆

栗城が公開した、画像の中ルート説明で使えそうなのが有ったので、加筆。
緑色のルートが、当初高度順応に使おうと思った〝ロー・ラ フェイス〟です。
栗城の造語で、正確には〝西稜・北尾根〟に該当します。
ABCを発ち、2日目のスタート地点から氷河横断して、尾根末端に向かうと思いきや、
雪崩れそうだと中止、中央ロンブク氷河沿いに進みました。
2日目に辿り着いたのが、北壁直下。赤線下部辺りか・・・
赤線が、今回登ると言う、グレート・クーロワール ルートで、
氷河から山頂に伸びる巨大な岩溝ルートです。
緑ルートが、雪崩れそうで登れないと言う栗城に、赤ルートが登れるでしょうか!!!
結末は・・・・
⑮おいおい又順応?
今晩久々に更新されました・・・(黒字は栗城公式ブログ、青字は私見)
タイトル 誰に言ってるのか?
山と自分に素直になること
2016/09/18 19:22
1度目の高所順応中に熱が出て、一時下山しまたが、今は体調も完全に良くなり明日からまた高所順応で登っていきます。
順応が出来てない事は、理解出来ます。7千m以上に達して無いのですから・・・
しかし、22日の期限間近ですよーーー
始めはなかなか山に慣れ辛かったですが、今はSpO2(血液中の酸素飽和度)も高く、良い登山が出来ると思います。
東京で6000m~6500mの低圧・低酸素室での効果は、無かったと言うことです。
多額の金を掛けて勿体無い・・・
ロンボク氷河を越え、誰もいないクレバス地帯を越えていく。
ロンブク氷河ですよ~ 間違えないで。
ポッカリと空いた穴を横目にしながらエベレストに向かっていく時、改めてその高さよりも広大さにエベレストの大きさを感じていました。
その山を登りきるぞ、という強い想いももちろん大切ですが、山と自分に素直になって一歩一歩大切に登っていきます。
※明日から高所順応ステージが再開です。そしてその中で一つ、思いがあります。自分の体調を見極めながら判断していきます。
今から、順応を再度遣り直しなんて、時間切れ真近ですよ~
※超望遠レンズでの撮影は、5800mの撮影キャンプからの撮影。(Canon 200m-400mレンズ使用)
撮影キャンプの設営も整い、明後日からは超望遠レンズで、壁を登っている栗城の客観映像を捉えられるようになります。
これでハッキリしました。最初にABCから出発し、5800mで一泊しましたが、
そこに撮影キャンプを設置してたのです・・・
いつ設置したのか・・・
①12日に栗城がABC出発と同時に、シェルパが荷揚げして設置か?
②その後に設置か? でも、今日公開された動画の中に、
15日と思うが、望遠で雪面を登る栗城の姿が・・・
15日には、撮影担当が、シェルパと共に5800mに居たものと思われる。
③15日に栗城が6500mからABCに撤退時に、5800mの撮影キャンプに居た、
撮影担当とシェルパは、そこに残ったのか? そんな訳はない当然一緒にABCへ下山
④もっと穿った見方をすれば、7日のプジャ後に4日もABCで停滞してる間に、
シェルパ達にテント・機材他を荷揚げさせ設営。
これでは、いつもの様に、BC又はABC以降、
第三者との接触(支援・介在)が無かったのか? 疑わしい・・・
例え登れても、〝単独〟は成立しません。 勿論、登れ無いとは思ってるが・・・
しかし、動画を見て・・・切ったり・貼ったりで、公開が遅れるのも納得。
指が無いのに、手袋の先をブラブラさせて・・・切り詰めて、保温材でも入れろ。
其れで無くとも、凍傷で切った切り口は、温度に敏感なのだから・・・
いささか、小生の書き込みが乱調ですが、呑んでますので・・・ご理解を。
栗城6回目のエベレスト 中間報告
9月15日に、6100mのキャンプを畳んでABCに降りたが、
18日の今に為ってもダンマリ作戦継続中です。
6500mの画像も公開すると、言いながら・・・
ヤル気が無い様なので、入山以来BCから上での行動を纏めて見ます。
9月3日 車で、5100mに入りBC設置
9月4日 BCで停滞(高度障害で、スタッフをティンリに降ろす)
9月5日 ヤクで荷を運び、5600mにABC設置(予定の6000mには設置出来ず)
9月6日 ABCで停滞
9月7日 ABCでプジャ
9月8日 ABCで停滞(ガスで見えないそうです)
9月9日 ABCで停滞
9月10日 ABCで停滞
9月11日 ABCで停滞
9月12日 順応の為、ABC5600m→5800mで一泊。(半日歩いて200m登る)
9月13日 順応ルートの西稜・北尾根を止め、6100mでキャンプ。(半日で300m)
9月14日 6100mで停滞(降雪が有った為)
9月15日 6100mから北壁の6500m地点に登り、熱が有るとABCに撤退。
9月16日 ABCで停滞(熱は下がったと言うが・・)
9月17日 ABCで停滞
9月18日 更新が無いので、今日もABCで停滞か・・・
まーこんな、為体(ていたらく)です。
図で説明します。この方が判り易いと・・・
ロンブク氷河末端に車で入り、BCを設置(赤丸)
BCから進むと谷が分かれ、BCから6000mへ荷上げしたが、
ヤクが役に立たず、5800mにABC設置(赤丸)
一方 東ロンブク氷河沿いに、北稜のABCへ(赤丸)
ヤクが役に立たず、5800mにABC設置(赤丸)
一方 東ロンブク氷河沿いに、北稜のABCへ(赤丸)
メスナーは、BCから北稜ABC(6500m)までの距離を、
著書の中で約10キロと書いてるので、栗城が当初予定した6000mのABCまでは、7.8キロと思われる。
メスナーは6500mのABCへ1日で歩き、栗城は6100mへ2日掛かってます。
メスナーと比べるのも変ですが・・・

上記でエベレスト中心に、各コル・氷河・尾根が判ると思います。
上の衛生画像に栗城のGPS軌跡が入った拡大図です。
各々の時間は日本時間で、現地は3時間15分の時差が有るので、
-3時間で見て下さい。(画像を重ねようと思ったが面倒なので、我慢下さい)


栗城が、順応兼グレートクーロワール偵察で登った、最終地点の拡大です。
氷河から壁に取り付いただけの6500m・・・
この距離では、グレートの様子等は見える訳が無い・・・岩溝の凹地ですから。

登頂予定日が22日に迫った栗城は、何故に行動しないのでしょうか?
微熱のせい・・・雪と氷と傾斜に怖気づいた・・・最初から登る気等無かった・・・
〝なすび〟や〝真鈴〟がノーマル・ルートからアッサリと登頂し、
北稜・南東稜のノーマルからも登れない栗城が、
超一級のグレート・クーロワールを登ると言ったのは、
5200万集金の手段だったのかも・・・ 色々疑問が湧きますね~~
余りにも出資者を馬鹿にした行動に一言。
★スタッフ3人を連れて、約ひと月の〝エベレストABCツァー〟なら、
全ての費用込みで1人100万も掛ければ、
ポーターに背負って貰って、歩かずエベレスト観光が出来ます。(本当に)
加筆
ABCに降りて、ウロウロしてる間に、天候悪化の兆しが・・
6千・7千付近の①降雪量は減るが、②風速が強まる(単位がkmなので注意)、
それに伴ない③体感温度が下がる(下段のCill℃)。
風速は時速20キロの風なので、そよ風程度だが・・・
又、6100mに着いた頃に、丁度良く悪天候です。敗退理由には為るかも・・・


往く事の無い、8千・山頂付近の予報は記載しません。
⑯再出発
ABCで3日停滞してたが、19日に再出発しました。(黒字は栗城ブログ、青字は私見)
2016/09/19 20:47
アドバンス・ベースキャンプ(ABC)を出発して、標高5800mのキャンプ1に着きましたが、先ほどからパラパラと雪が降り始めました。
ここまではあまり登りはありませんが、ここから先が本番です。
明日、天気が良ければ壁に取り付き、標高6800mまで登りたいと思います。
ただ、今は雪が降っており、明日も10cm近く降るという予報もあったので、雪崩が起きないかなど慎重に見極めていきたいと思います。(一部抜粋)
5800mに着いた様ですが、GPS軌跡は5700mを越えた処で、電源が切られてます。
ここをカメラ等の中継キャンプにしてますが、15日に栗城がABCに降りた際には、
ここの要員(中継担当・炊飯担当シェルパ又はキッチンボーイ)もABCに降りたはず。
居ても用が無いので・・・
栗城・中継担当・シェルパ数名で登った事に為ります。(単独登山では無し)
栗城のザック画像が添付されてるが、この画像(一部カット)です。
ピッケル・アイゼン等がないので、6100mのキャンプに置いて来たと思われる。
補充の食料・燃料が入ってるのか・・・

最初にABCを出発時の画像が、これです。其れなりの量が・・・

5800mの中継キャンプで雪だそうです、天気予報を見ると・・・
22日から6000m・7000mは悪化のようです。


体感温度(Cill℃)もグッと下がります。
明日(20日)6800mまで登りたいと言ってるが、
6100mに在るテントを6800mまで上げるのか?
6800mから6100mのテントに戻るのか? ハッキリしません・・・
多分、天候悪化を理由に、6100mのキャンプに留まると思うが・・・
上に往く程に、雪崩れのリスクが増大。
最後に、公開された画像のダウンジャケットに付いた、スポンサーワッペン。

スポンサーから、3000万も〝集金〟して、この扱いですか?
中学野球部の背番号だって、もっとキッチリ縫われてますよ~
栗城は、指が無いので縫えないが、事務所の女の仕業? 家庭科習わなかった???
⑰馬鹿の一手
5800mに居た栗城が、19日朝に雪が降ったとABCに、速攻下山。
これは、当ブログに情報提供が有りましたが、公式ブログでの公開待ちでした。
以降、やっと今日21日夜に更新されました。
言い分を聞いて見ましょう・・・(黒字は栗城公式ブログ抜粋、青字は私見)
2016/09/21 18:46
1手駒を進めると、エベレストは2手、3手と返してくる。
まるで将棋をするかのように、じっくりと相手の動きを読み、自分の1手を運ぶ。
まるで将棋をするかのように、じっくりと相手の動きを読み、自分の1手を運ぶ。
言い方が廻りくどい、要は進めない・・・
2日前に5800mのC1に入りましたが、雪が多くなり、
一時アドバンス・ベースキャンプ(ABC)に戻ってきました。
この前まで、中継キャンプと言ってたが、いつの間にやらC1です。
当初予定のC1は、遙か彼方の6400mです。(当ブログ【5】参照)
コロコロ変わるキャンプ標高・・
昨日から一晩中ABCには雪が降り続き、ABCは気温が高いためすぐに雪が溶けますが、
C1以上ではかなり積もっていると思います。
今回ABCに一旦戻る決め手は、この雪による雪崩を避けるため、
そして23日から「ジェットストリーム」が近づいているからでした。
秋季エベレストで最もやっかいな敵は、この「ジェットストリーム」と呼ばれる風の周期。
何度かこの風にあっていますが、行動が全く不可能になります。
予定では23日にはエベレストの上部に入る予定でした。
23日から上部と言っても、その日は5800m、24日は6100mが実績です。
へぇ~ では天気予報を見てみますか・・・



栗城が登れそうな、7000mまでの予報です。
では、5千mの予報は、26日まで気温が+℃です。
6千mは、風が有って、体感温度も-10℃程度。
7千mまでは、登れない(氷雪技術)と思うが、参考まで載せました。
風速が最大で25になってますが、表示はKm/hです。
普通の風+α程度で、日本の冬山では、この程度の風は普通に行動します。
これが、〝ジェット・ストリーム〟とは、笑ってしまいますね。
時速50キロとか60キロ超えの風速なら、そうでしょうが・・・
持っているカード「無酸素で登れる体力」は1枚から2枚。
そのカードをベストのタイミングで出します。
ただ今年の相手は、風よりも「雪」になりそうです。
例年よりも量が多く、2009年に見た北側よりもはるかに多く雪が張り付いています。
この「雪」という1手を利用して、こちらも1手「雪が多い時に利用できるルート」を打ち出します。
今晩出る1週間分の予報を見て、再びチャンスを狙っていきます。
言い訳はどーでもいいが、予報を見る限り、栗城の実力では駄目。
今日の写真は、ABCを360度見られる写真です。
馬鹿が、こんな画像は意味なし・・・・5600mの平地に居ながら・・・
明日22日は、登頂予定日ですが、これまでコロコロ日程の変更をして来ました。
登頂日予定
8月29日 カトマンズで発表 9月下旬。
8月30日 9月20日に変更発表。
9月12日 9月22日に変更発表。
タクティクスは無し、行き当りバッタリ行動、行動表管理も無し状態です・・・
結論は、こう言うと思います。
「予備日を使って、9月下旬まで待ったが、天候等の状態が悪く、断念」と・・・
つまり、20日ないし22日以降下旬までを予備日にして、言い訳の手段に。
6000mにABC設置と言いながら、現実は5600m。
予定のC1(6400m)にも到達出来ず、C1を中継キャンプ(5800m)と言う。
書いてる小生も過去の記載を見ないと、訳が判らなく始末です。
天気予報を見る限り、栗城は26日頃まで、行動しないでしょう。
次の更新で何と言うか・・・楽しみです。
⑱最後の挑戦
栗城公式ブログが、更新されました。(黒字は栗城ブログより、青字は私見。)
19日に、ABC(5600m)から5800mに登ったが、雪が降って来たとABCに下山。
今日(22日)更新です。
2016/09/22 19:09
昨日から降り続いたアドバンス・ベースキャンプ(ABC)の雪は落ち着き、
強風で雪が舞うエベレストが見えます。
強風で雪が舞うエベレストが見えます。
5600mのABCからエベレストが見えると言う事は、
少なくとも降雪・雲が無い状態ですね。雪が舞う8000mラインが目視出来ると。
「風」「雪」と次々と打ってくる一手を読みながら、明日また出発します。
では、明日以降の天気予報です。
栗城の今回のパターンから、行動を予測します。
明日23日 ABC(5600m)から5800mのキャンプ(C1)に半日行動で登る。
24日 5800mから6100mに半日行動で登る。ここがキャンプ(C2)。
25日 過去の栗城の行動を見ると、2日行動すると1日停滞ですら、停滞。
26日 6100mから上部に向かう・・・
予報を見ると、丁度いい具合に26日からは、風も弱まり安定しそうですねぇーー
8千mと山頂の天気予報は、敢えて載せません。(到達出来るとは、思ってませんから)

今年の秋季エベレストは例年以上に雪が張り付き、かなり苦戦しそうです。
昨年もネパール側の8150m地点で、腰までくる雪に苦戦しました。
こう言ってますが、夜間の動画で周囲が見えず未確認、腰までの雪の画像も無し。
所謂、カラス谷からサウス・コルに登った証拠は無しです。(事実なら世界初)
今年、もともと登る予定にしていたグレート・クーロワールは確実に雪が深いです。
しかし、その雪があるからこそ登りやすくなるルートを今回、探ることにしました。
登るルートは、ホーンバイン・クーロワールです。
ホーンバインは雪が有れば登れる? 登り易いルートなのか大いに疑問ですが・・・
グレート・ルートは雪が深くて駄目で、
隣りのホーンバイン・ルートは、雪が有った方が登れるとは不思議です・・・
下画像は今日、公式ブログに添付した画像です。
ホーンバイン・ルート(黄色線)と、C3(6800m)・C4(8000m)が表示されてます。
赤線は、今回登ろうとしたグレート・ルートです。
両ルート、どちらが登り易そうに見えますか? 互いに超一級のルートです。
精鋭クライマーのキリアン・ジョルネ(スペイン)は、
グレート・ルートを登ろうとして、6000mにBCを張り、
3週間チャンス待ちをしたものの、雪の状態が悪いと先日撤退を発表しました。
(栗城と同時期に同所に居た事に為りますが、何日かのブログで誰も居ない世界と・・)

19日に、公式ブログで添付された画像に、ラインを入れて見ました。

秋季エベレストを無酸素で登ることは、「このルートを登りたい」という思い生きて帰れるかどうかの世界です。
頂に向かうだけでなく、「生きて帰る」。
それがどれだけ難しいことか。
確実に登り、確実に生きて帰ってくる、良い登山をしたいと思います。
能書をタラタラ言ってますが、帰る自信が無ければ辞めるべき。
過去の精鋭は、自信を持って壁に取り付いてます。(成功か・敗退か・死かですが)
登っている栗城の姿を動画配信できるように、撮影メンバーが準備しています。
5800mのC1から撮影の様ですが、先日公開された動画がこれですから、
誰が登ってるのか判りませんねぇ・・・(ルート工作のシェルパ?)
多分同レベルと思うが、アンナ南壁のゴマ点画像よりは、少し増しか・・・

撮影キャンプから、Canonの40倍レンズにより、壁の取り付きから頂に向かう栗城の姿を捉えます。
お楽しみに!
この時(15日)は、6100mのキャンプから6500mまで登り、
微熱と言ってABCへ速攻帰還。
さて、今回が日程的(一番最初に発表した登頂予定日、9月下旬)に最後と為ります。
何処まで登れるのか・・・
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