3月15日
14日10時頃、乗鞍・位ヶ原2400m付近で、面発生の表層雪崩が発生し、1名死亡。
スキー場のリフト終点からシール登行し、2400m付近の沢筋で雪崩に遭ったと(下図)。
赤色の等高線が2400mライン、青色が2500mライン。
昨年の2月1日にも、2500m付近で表層雪崩が有り1名死亡。
乗鞍には、9日から連日雪崩注意報が発令されてて、
前日の13日朝には、約30cmの降雪。14日朝まで更に30cmの降雪が有ったと・・・
難を逃れた者の話では、纏わり付く重い雪で、普段より時間が掛かったと・・・
赤線で示したラインは、面発生雪崩の破断面。ハッキリ判る画像です。
この面が崩れて、沢筋を雪崩れた・・・青丸は捜索の人々。
雪崩の規模は、幅200m・長さ300mだったとか・・・
1時間40分後に、50cm下から掘り出したが・・・既に遅しです。
なぜ登行ルートに沢筋を選んたのでしょうか? 右の樹林帯を登らなかったのはなぜ?
見通しが良いから? 先行者のトレールを鵜呑みにして辿った?
少なくても積雪期の山では、地形図上で自分の現在地が認識出来る事。
更にその上の地形を、地形図を見て頭で想像出来る事。
これが出来ずに、積雪期の山に立ち入るのは・・・雪崩の餌食。
沢そのものが雪崩なくても、雪崩は沢筋に流れ込むのが万国共通です。
毎年繰り返される、無知な雪崩事故、最早“自己責任”だけでは済まされない様な・・・
スキー場の管理者も、入山届けを受理する際に、
『注意報が発令中なので、沢筋には立ち入らない様に』と、
一言有ってもいい様な気がするが・・・(言う義務はないのだが・・・)
これからは、新雪に因る表層雪崩が減って、ブロック雪崩や全層雪崩の時期に入る。
“三種の神器”を備えてれば、雪崩に遭わない訳では無い、事故が起きてから使う物。
それも、埋まってから5分~7分の間に掘り出さないと・・・圧死か窒息死・・・
雪崩に遭わない様な行動を取る事が、そんなに難しい事なのか? 不思議だ・・・
追記 位ヶ原山荘ブログより
雪崩事故3月15日月曜日
14日10時頃、乗鞍・位ヶ原2400m付近で、面発生の表層雪崩が発生し、1名死亡。
スキー場のリフト終点からシール登行し、2400m付近の沢筋で雪崩に遭ったと(下図)。
赤色の等高線が2400mライン、青色が2500mライン。
昨年の2月1日にも、2500m付近で表層雪崩が有り1名死亡。
前日の13日朝には、約30cmの降雪。14日朝まで更に30cmの降雪が有ったと・・・
難を逃れた者の話では、纏わり付く重い雪で、普段より時間が掛かったと・・・

この面が崩れて、沢筋を雪崩れた・・・青丸は捜索の人々。
雪崩の規模は、幅200m・長さ300mだったとか・・・
1時間40分後に、50cm下から掘り出したが・・・既に遅しです。
なぜ登行ルートに沢筋を選んたのでしょうか? 右の樹林帯を登らなかったのはなぜ?
見通しが良いから? 先行者のトレールを鵜呑みにして辿った?
少なくても積雪期の山では、地形図上で自分の現在地が認識出来る事。
更にその上の地形を、地形図を見て頭で想像出来る事。
これが出来ずに、積雪期の山に立ち入るのは・・・雪崩の餌食。
毎年繰り返される、無知な雪崩事故、最早“自己責任”だけでは済まされない様な・・・
スキー場の管理者も、入山届けを受理する際に、
『注意報が発令中なので、沢筋には立ち入らない様に』と、
一言有ってもいい様な気がするが・・・(言う義務はないのだが・・・)
これからは、新雪に因る表層雪崩が減って、ブロック雪崩や全層雪崩の時期に入る。
“三種の神器”を備えてれば、雪崩に遭わない訳では無い、事故が起きてから使う物。
それも、埋まってから5分~7分の間に掘り出さないと・・・圧死か窒息死・・・
雪崩に遭わない様な行動を取る事が、そんなに難しい事なのか? 不思議だ・・・
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雪崩事故3月15日月曜日
既に報道等でご承知の方も多いと思いますが、昨日雪崩事故が発生しました。私が現場に到着したのは捜索活動が終了してからのため、詳しいことは分かりません。
場所はツアーコースを登って標高2400m付近の、位ヶ原へ出る急斜面です(山荘への分岐点付近)。
発生前々日の12日夕方から降りだした雪が、13日午前中までに約30センチ。更に同日夕方から14日朝方まで強風を伴って30センチ程の積雪がありました。それらの雪が降る前は1週間ほど天候は安定しており気温も高めだったので、積雪表面はサンクラストの場所があったかもしれません。この状況はまだ雪の下に隠れている場合もあるので、この先もうしばらくは注意が必要です。
12日の夕方からの新雪が、クラストした面に60cmも積もってた様です。
これは、2月21日に八甲田・モッコ沢(八甲田モッコ沢雪崩事故[調査速報])で、
1名死亡の面発生表層雪崩(破断面約1m)と同様の雪崩です。
発生前々日の12日夕方から降りだした雪が、13日午前中までに約30センチ。更に同日夕方から14日朝方まで強風を伴って30センチ程の積雪がありました。それらの雪が降る前は1週間ほど天候は安定しており気温も高めだったので、積雪表面はサンクラストの場所があったかもしれません。この状況はまだ雪の下に隠れている場合もあるので、この先もうしばらくは注意が必要です。
12日の夕方からの新雪が、クラストした面に60cmも積もってた様です。
これは、2月21日に八甲田・モッコ沢(八甲田モッコ沢雪崩事故[調査速報])で、
1名死亡の面発生表層雪崩(破断面約1m)と同様の雪崩です。
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信越放送のWEB記事3配信より抜粋
現場では、雪崩の前の日にかけて新たに30センチ以上の雪が積もり、なだれ注意報が出ていました。地元の遭対協の男性も、「当時の気候は10メートルから20メートルくらいの非常に強い風が吹いていた」と話します。また、きのうは中央アルプス千畳敷でも雪崩が発生しました。
相次いだ雪崩に日本雪崩ネットワークの理事・出川あずささんは、「よくある誤解で雨が降って固くなってその上に新雪が降るとその境界面から滑るような表現がよくされるが必ずしもそうではない取材の映像などを見ると雪煙がかなり上がっている、ああいう強い風が吹くと降った雪が風で動いて『ウインドスラブ』という割れやすい板状の雪ができて起きたタイプの雪崩」と解説します。
ポイントとなったのは強い風で、雪が風に吹かれて「スラブ」と呼ばれる板状の層ができ、不安定で割れやすい状態になっていたといいます。
この解説には、納得しかねます。
雪崩画像4枚目に、表層雪崩の破断面がハッキリ写ってます。
板状のスラブが割れて起こる雪崩は、下記の様な雪崩と思われる。
特徴としては、流れ跡が綺麗。
相次いだ雪崩に日本雪崩ネットワークの理事・出川あずささんは、「よくある誤解で雨が降って固くなってその上に新雪が降るとその境界面から滑るような表現がよくされるが必ずしもそうではない取材の映像などを見ると雪煙がかなり上がっている、ああいう強い風が吹くと降った雪が風で動いて『ウインドスラブ』という割れやすい板状の雪ができて起きたタイプの雪崩」と解説します。
ポイントとなったのは強い風で、雪が風に吹かれて「スラブ」と呼ばれる板状の層ができ、不安定で割れやすい状態になっていたといいます。
この解説には、納得しかねます。
雪崩画像4枚目に、表層雪崩の破断面がハッキリ写ってます。
板状のスラブが割れて起こる雪崩は、下記の様な雪崩と思われる。
特徴としては、流れ跡が綺麗。
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