3月27日
この日、大変な出来事が有った・・・書くまいかと思ったが、記録として。

久し振りに、秋田駒ヶ岳を登り、旧アッスルスキー場に滑り降りる計画・・・
晴れ予報なので、6時過ぎに家を出る。
前回の’17年と同じルートで。

峠を2つ越して、秋田駒が見える処に来ると・・・雲が掛かってる・・・
2021_03270001
8時に田沢湖スキー場に着き、準備し登山届けを出してリフトに乗る。
平日は9時だが、土日は8時半から動いてる。1番上の駒3リフトは9時半が運転開始だ・・・
隣のコースでは記録会が有る様で、男女の子供達が準備中、親達も大変だ・・・
天気も上がり、田沢湖が眼下に。9時半リフトに乗る。
2021_03270003

駒3リフトを降りて、P1目指してシール登行。古いスキー登行跡と足跡が・・・
カリカリに凍結してるが、何とか登れる。P1の頭で、アイゼンに履き替える予定だった。
2021_03270004 パノラマ写真

左端からP1、P2とドーム岩峰、男岳(おだけ)山頂はドームの影。
2021_03270009

左側に、八幡平から大深岳に続く山々が望める。
2021_03270010 パノラマ写真
P1目前で、左上から右上しようとジグ切った・・・
右足を進行方向に開いて、左足を回した途端、右足が流れた!!!! 安定して無かったのだ。

青線が登行予定の、男岳西尾根。
赤線が滑落したライン。
IMG
2021_03270027

結構な距離、滑落。立木や露岩が無くて幸いだった・・・小沢のブナ林で止まった。
ザックを背にズルズル・・・と言った感じに、咄嗟に手足を広げたので、回転は無し。
頭はメットを被ってた。止まったが板の片方が無い、片板は流れ止めで繋がってた。
体の異常は無し・・・20m位上に、流れ止めが切れた板がポッンと見える。

板を回収して、左手のブナ林に入り、バケツを掘り大休止。
テルモス珈琲で気持ちを落ち着かせ、サックを見ると・・・
①ピッケルを止めてた、上のストラップが千切れてる。
②サイドに付けてたサレワのアイゼンが曲がってる、余程の力が掛かったのだろう・・・
 アイゼンの歯とピッケルのブレードが雪面を削り、落下速度を下げたと思う。
③片方のポモカシールの上フックが千切れて無い・・・これの補修は何とでも為る。
被害はこれだけだが、アイゼンの曲がりをピッケルで叩いたが戻りそうに無い・・・
後日、金床の上で叩いて直線にするつもり・・・
2021_03270012

大休止した地点から見た、滑落ライン。
2021_03270013

で止まった。
2021_03270014

アイゼンが装着出来ないので、日差しで凍結が緩むまで待つ。
右にトラバースして、西尾根に戻る事も考えたが、小沢が一本入ってるので却下。
安全なブナ林の中をキックで登り、傾斜の緩い処をトラバースして西尾根に戻る事に。

戻る途中からの滑落ライン
2021_03270015 パノラマ写真

滑落ラインを横断時に見上げると・・・斜面に滑落跡が残ってた・・・
2021_03270020

西尾根に戻り、見上げる・・・
2021_03270021 パノラマ写真

田沢湖を見ながら、駒3リフト上駅に・・・雪質は腐り始めてる。
2021_03270024

駒3でシールを剥がし、スキー場を滑走して終了。スキー場内は春ザラメ。
2021_03270025
2021_03270026 パノラマ写真
滑落の反省
◎夏道は無い処だが、2・3月には何度も登ったルートで有り、慢心が有った。
◎過去に無い堅雪で、P1までのシール登行を途中で止めて、アイゼン・ピッケルでの登行に
 切り替えるべきだった。
◎BD社のウイペット(ストックにピック付き)が有れば、バランスを崩した途端に停止出
 来たかも・・・車の中だった・・・
◎如何なる言い訳をしても、思いと体のバランスが取れなく為った・・・歳を感ずる・・・




********************************************************


帰路田沢湖畔に鎮座する“御座ノ石神社”にお参り。今日の失態を神頼み・・・
2021_03270030

何故か、湖面から鳥居越しに参拝も出来る様だ・・・
2021_03270031

境内には、下半身が辰に化身した“辰子像”も・・・これは初めて見た。
2021_03270029

金箔貼りの辰子像⇓が知られてるが、この神社の像の方が“辰子姫伝説”に合う気がする。
体型も顔立ちも、日本人離れ・・・著名な彫像作家の作らしいが・・・
d9e9f901
十和田湖 を造った八郎太郎と、田沢湖に身を沈めた辰子との出会いの物語りは、   参照。