海彦・山彦の白秋日記

Ombigaichan 6340m ヒマラヤ襞が綺麗な双耳峰。 この頃はまだ未踏峰だったが・・・今は誰か登ったか?

カテゴリ: Pokhale峰 5806m・Imja-tse峰 6160m 登頂記

仏塔の丘で絶景を堪能して、ゆっくりテント場へ帰ります・・・
テントの位置を上から確認しながら、登って来たであろう踏み跡を辿ります。

 
テントに着くと、見てたのかキッチンボーイが紅茶を持って来てくれました。
ありがたい、甘い紅茶は元気がでそう~
 

間もなく昼飯で、うどんの様な麺類です・・・醤油味で汁は美味かったが、
麺は現地品らしく今一・・・・でも、頑張って全部喰う。
 

晩飯には、ヤクの肉が出ると言うコック長の話。
卵は、隊荷で籠一杯持って歩いているが、鳥肉・ヤク肉は現地調達。
午前中に肉屋が行商で売りに来たらしい・・・

 
午後はテントの中で寛いだり、キッチンボーイ達の晩飯の準備を見たりして過ごす。
コック長が色々話掛けて来る、日本語の勉強だそうだ、
聞き慣れない言葉は意味を聴いて小さなメモ帳にメモってる。
なんて真面目なんだろ~ 聞くと、彼らの世界で(シェルパ)も専門化が進み、
ドイツ語・フランス語・英語などが話せるコックが重用されるとか・・・
単に料理が出来るだけでは駄目で、その隊の言葉が理解できる方が仕事に有利だと。
もっともな話である・・・・日本から来る色んな隊のコックをしてきたたと・・・
同じ米文化で、顔も似てるし、
彼曰く「日本人、ヤサシイ、イイヒトイッパイ」だって。
彼から面白い話を聞いた・・・
(傍で晩飯の仕度をしてるキッチンボーイ達は、日本語判らずニコニコしてるだけ)

 
2002年春に片山右京(元レーサー)がエベレスト登山に来た時と、
2003年春に三浦雄一郎がエベレスト登山に来た時も、
彼がエベレストBCで他隊のコック長をしてたらしい・・・
 シェルパ族同士で、色々情報交換をするらしい・・・

「カタヤマ サン ノボレナカッタ デモ リッパナ ヒト」
「ミウラ サン ノボレタ デモ ダメ」
聴くに、彼らの登山スタイルを評価してるらしいのです。
シェルパは、隊が登頂に成功すればルクラに帰って打上げの時に、
登頂ボーナスが貰えます。
なのに・・・こんな目で見てるんだなぁ~ 見られてるんだなぁ~ と、
思った次第。
小生も片山派なので、コック長とは更に馬が合ったのです~~

 
話変わって、ここディンボチェ村は、ナムチェからエベレストBCに向かう、
エベレスト街道の分岐点で、比較的大きな村。
我々は街道から離れて、西に進むのだ・・・
 
さて晩飯の時間、楽しみにしてたヤク肉だが、
一口大で塩コショウ味で焼いてる・・・
ヤク肉を喰うが、堅くて噛み切れないのだ!!!!!!  
筋の塊って感じ・・・適当に呑み込む。
 
話を聞いて納得!!!
ヤク(牛の仲間)やゾッキョ(ヤクと牛の掛け合せ)は、
シェルパ族にとって、貴重な財産。
メスは放牧して、ミルクやチーズを自家用にしたり売ったり。
オスは荷物を運ばせて収入を得る手段。 食用なんて考えられないのです・・・
で?  なぜ肉屋が売りに来るのか?
年寄って荷物が運べなく為ったり、運搬中に足を折ったりして、
使い物にならないのを肉に。
食用に肥えさせて育ててないので、筋肉又は年寄りの筋だらけ・・・
こんな訳です・・・・納得。

 
食後、パルスメーターでチェック・・・酸素量78% 心拍数71・・・
心拍は安定傾向だが・・・
相変わらす酸素が足らない~~
ダイアモクス半分と湯冷ましを多めに飲み就寝。
 
明日は、2時間ほど先のビブレ村(4570m)までの予定。
 
 

3月30日
今日は、ディンボチェ村から小さな丘を越えた、
ビブレまで約2時間 標高で150mの登りです。
お茶を飲んで、荷物をまとめ、パルスメーターでチェック・・・・
 
何と!!!! 血中酸素濃度が96%まで回復してます。心拍数は98・・・
96%も有ると正常値です~~ 嬉しいかぎりです~~
昨日の仏塔への散歩効果大です。
お釈迦様に手を合わせて来たのが、幸いしたのかも~~
 
朝飯後、ビスタリー・スタート、途中 下山して来る隊と擦れ違うが・・・
ガイドの話では、イムジャツエ峰AC(アタックキャンプ)から上の氷壁で、
断念したとのことです・・・・・
当初から、登頂成功率が50%と聞いてました。
2隊に1隊が駄目・・・・厳しすぎ・・
当日の天候や、隊員の体調が原因なのでしょうが・・・・
 
この先、心配です・・・
 
丘を降りると、ビブレはまもなくです。
イメージ 1
 
行く手正面奥に、マカルー峰8463mが雪煙を上げてます。
今まで、岩肌を見せてたのに、今日は白い~雪が降ったのでしょう~ 
風も強そう・・・・
 
ビブレ着、既にテントが張られ、昼飯の準備中です。
お茶を飲んでると、昼飯です。
 
午後からは、自由時間・・・・
明日、ポカルデ峰(5806m)に登るための、BC(ベースキャンプ)へ上がります。
5300m辺りの平場にBCを設置するらしい・・・約700mの連続した登り・・・
6~7時間掛かるようです・・・・
 
自由時間は高度順応のために、水筒を持ち100mほどの処まで登って、
高度に体を慣らします。1時間ほど掛けて、腹式呼吸でゆっくり登ります。
 
1時間くらい岩に腰掛けて、周囲の景色堪能・・・・ゆっくり下山。
 
晩飯を食い、明日のために早めの就寝。
 
 
 

3月31日
愈々、登山開始。
24日にルクラからキャラバンを始めて、一般道を歩いて来たが、
今日からは登山道の無い、ガレ場やブッシュ帯を進むのだ。
 
いつものように、テントに配られるお湯で洗顔、水筒の残りで歯磨き。
キッチンボーイ2人が、「ティーorコーヒー」と訪れる。
1人は、両手に紅茶とコーヒーの入ったヤカンを提げて・・・
1人は、竹で組んだお盆にカッブと砂糖ポット・スプーンをのせて・・・
今日は、コーヒー砂糖無しを選択。
コーヒーを飲みながら、寝袋を畳み・荷物を纏め、外に出す。
キッチンテントに行き、朝飯、登りに備えてガッチリ喰う。
飯を食いながら、ガイドの説明を聞く・・・
BCキャンプ予定地5300mまで、約700mの急登なこと。
途中の台地で昼飯の予定とのこと。
 
さあぁー 出発だ!!!
ポーター達は、朝飯の間にテントを畳み、ゾッキョに背負わせる物、
自分達が背負う物の仕分けをしている・・・
キッチンボーイ達は、小川で鍋や食器を洗い、
竹籠を背負って追い越して行くだろう・・・
 
ビスタリー~ビスタリーで進む、
振り返ると南にアマダブラムがドカーンと見える。
急登なのでドンドン高度は稼げるが、息が苦しい・・・・
イメージ 1
アマダブラム峰 北壁


 
東側には、右にマカルー峰8463mと、
左にポカルデ峰の後に登るイムジャツエ峰6189mが見える。
 
イメージ 2
 
 
 

昼飯を取った台地からのパノラマ画像。
       ↓マナスル峰         ↓カン・レア-ムの大氷壁
イメージ 1
 
        ↓Ombigaichan峰6340m  ↓アマダブラム峰
イメージ 2
上の画像と下の画像、一部重複しますが、
パノラマカメラに入りきれず、分割撮影です。
2枚の画像の稜線は、地図上の直線距離で20キロにも達します。
 
朝から4時間登り昼飯、後2時間は歩かないとBC予定地に着きません・・・・
斜面には、徐々に残雪が現れ、20センチほどの処も・・・・
息も絶え絶え・・・・やっと、テントが見えて来ました。
 
5300mは、苦しいです~~人生最高の高度に到達です・・・・
呼吸が苦しい・・・金魚みたいにパクパクです~ 少し体がフワーッとする感じ。
 
明日の ポカルデ峰アタックは、早朝3時出発です。
 
ここで、初めて登攀用具を100Lザックから取り出します。
今日まで履いて来たハイキング靴から、登山靴に・・・
靴下も毛の厚手の物に交換、手袋も防寒性のある物に。
アウター上下もホンチャン用を着用、
アイゼン、ピッケル・ヘッデンの電池交換・・・
アタックザックに、行動食・替え手袋靴下・電池予備・ツエルト・・・
他を詰め替える。
後は、明日朝 水筒とテルモスに暖かい飲み物を詰めればOKです~~
 
早めの晩飯を済ませ、就寝。 1時半には起きて、朝飯です・・・・
 
 
 

4月1日
1時半起床、さすがに5300mの夜は寒いです。
寝袋から出て、ダウンを着て、モーニングコーヒー・・・
呼吸がハーハー以外、体調に変化なしです。
 
キッチンテントで朝食、ヘッデンを点けてです~
日本の様に、
ローソクを何本か燈してテント内を明るくする風習はないらしい・・・
手にご飯を持ち、床に置いたオカズと味噌汁の間を、
何回も首を上下させ照らしながら喰うのは、中々大変・・・
 
テントに戻り、登山靴の紐を結ぶ作業は、
頭を下げるせいか容易でない・・・
ハーハー言いながら、準備完了です。
 
ここまで、予定通りの日程で来れてますが、天候は降り気味・・・・
ここ2日間、昼過ぎになると雲が湧きます
マカルー峰が冠雪したのも、天候の悪化の兆候かも・・・
ポカルデ峰のアタック予定日は今日で、
予備日は明日・明後日と2日あるが、
高所に長時間居る体力の消耗を考え、早めにアタックすることに・・・
 
午前3時、真っ暗な中ヘッデンを点け出発です。
ポーターやキッチンボーイはBCで待機、
チーフガイド・クライミングガイド達とユックリ・ユックリ登ります・・
薄っすらと積もった雪、足跡を追いながら・・・
夜明け前は最も気温が低い時間帯、
立ち止まり息継ぎしてると、手足が冷えて来るのが判ります・・
外気温は、-15℃だと・・・
ぜーぜー、ハーハー・・・苦しい・・・
何度かの休憩を入れ、明るくなった平場でアイゼン装着。
屈んでアイゼンを付けるのは、凄く疲れる・・・・
素手で金物やバンドに触れるのは、
凍傷の恐れがあるので、手袋をしたまま・・・
これは、冬山で経験済みなのでOKと思っていた・・・が・・・
 
歩き始めて数歩で、左のアイゼンが外れる!!!!!
なんで!!!!  自分では正しく装着出来たと思っていたが・・・
踵の押さえが不備だった・・・
右を見るとこっちも浮いてる・・・ショック!!!!
今まで、学生時代からこんなドジは踏まなかったのに!!!!
山岳部合宿中なら、ブッ飛ばされる 処です。
高度障害か・・・集中力が低下してます・・・・
 
装着し直してる間に、隊から離れてしまいました・・・
隊が前方を登ってます、
付き添うガイドが、「ビスタリー~ビスタリー」と声を掛けてくれる。
追い着こうと焦ると、強烈な息切れ!!! 
「慌てず、ユックリ登れ」の意味でしょう。
 
山頂が見えて、雪壁が50mほどの下で隊が休憩中、
やっと追い着きました・・・
クライミングガイドが、雪壁にフィックスザイルをセットしてます。
ザイル確保するほどの傾斜てはありません~
その作業が終わるまで、暫し休憩 深呼吸・深呼吸・・・
 
雪壁は氷化してなく、表面バリバリ・中が粉雪の、所謂最中雪です。
深い処は膝まで埋まります・・・
左手でフィックスを握り、ピッケルを刺しながら登るが、
最中雪にピッケルの意味なし。
ガイドが、ここにピッケルを置いて行ってもOKと言うので、デポ。
両手でフィックスを握り、ゴボウで登る!!!
雪壁が終わり、右に岩稜を10mほど進んだ凸部が、ポカルデ峰山頂!!!!
露岩の頂は尖ってて立てないので、
タッチして比較的平らな処でザックを降ろして休憩。
 
ついに ポカルデ峰5806m に登った!!!!!!!!!!
イメージ 1
腰掛けてる岩は、
【絹雲母片麻岩 】で岩の中に細かい雲母が混じってて、キラキラ輝いてます。
登頂記念に小石を5個ほど、ザックに収めました~~
 
北の谷から雲が湧いてる、
後方の山は、ローッエ峰から西に連なる ヌプッエ峰7861m。
プモリ峰と共に、エベレストの前衛峰でもある。↓ヌプッエ峰7861m
イメージ 2
下の谷から次々雲が湧く。
ヌプッエ峰の稜線右に、ローッエ峰8051mがあるが厚い雲の中。
イメージ 3
 
東南方向には、マカルー峰8463m。
イメージ 4
 
北には、プモリ峰7165m が三角錐の姿を現す。
イメージ 5
プモリ手前の岩峰は、ポカルデとコルで繋がる メへラ峰5820m。
 
山頂は日差しも当たり色々着てて暑い位です、
夜明け前はあんなに寒かったのに・・・
山頂で1時間時間近く過ごしました、こんな穏やかな日は珍しいそうです。
キッチンボーイ達が、作ってくれたサンドイッチが昼飯です。
 
名残惜しいが、下山です・・・
 
雪壁の降りに入って 「ピッケルを忘れた!!!」・・・・
途中でデポして登ったことを、完全に忘れています・・・・
これも高度障害でしょう~~
粉雪だった雪壁も、日差しを浴びて腐れ雪のグサグサ・ズブズブに・・・
 
短いブッシュの混じった、ザレ場やガレ場を降りて行きますが、
夜間登ったので周りの景色が判らず、位置確認が難しい・・・・
登れた安堵感か、いい意味での脱力感で隊はバラバラに降りて行きます・・・
途中で、一時雪が舞い視界が不良に・・・・下へ下へと降ってると・・・
 
お茶の入ったポットを持った、キッチンボーイが2人登って来ます。
彼らはニコニコして、「ティーorコーヒー」と。
無線は持ってないはず・・・・多分時間的感で頃合見て来たと思います。
 
BCに着いて、ゆっくり水分補給します。
 
晩飯は、登頂祝い で焼き鳥が出ました~
思えば、休養日のディンボチェ村で、コック長が鶏仕入れてました・・・
生きたまま羽を結ばれて、横たわってた奴です・・・・
 
疲労感で、早めの就寝です。
明日は、チュクンまで570mの降り道~~
 
 
 
 
 

4月2日
ポカルデBCで起床、いつものお茶サービスを受け、朝飯前に荷を纏める。
昨日の山頂アタックで使った、アイゼン・登山靴・アウターウェア等は、
100Lザックに収納。
 
今日の行程は、ビブレまで降って下道をチュクンに向かう予定を変更して、
直接チュクンに向かうことになった。(三角形の2辺を止め、1辺を選択)
 
朝食後、ガレたブッシュ帯を左斜めに降りてゆく・・・
チュクンの標高は4730mなので、約500mの下りです。
暫く進むと眼下にチュクンが見えて来ます。 
約5時間の行程なので、昼飯はチュクンに着いてから・・・
ドンドン高度が下るので、呼吸が楽になるのが判ります~~
 
ポーターやキッチンボーイが、テント設営や昼飯準備のため、
脱兎のごとく下っていきます・・・早い早い・・・流石、シェルパ族です。
 
眼下に、ローッエ氷河の末端が見えます、谷幅一杯に広がってます。
イメージ 1
 
Ombigaichan峰6340mのヒマラヤ襞と懸垂氷河。
ヒマラヤでも指折りの美しい 襞 だそうです、見とれてしまいます~~
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ビブレに着いて、ロッジの食堂で昼飯です。テントはロッジ向かいの広場・・・
このロッジの主はまだ若く、奥さんと子供をつれて登って来てます。
オルゴール時計が壁に掛けてあり、なんと定時に童謡が流れます~~
 
冬場、客足が遠退く時期は、日本へ出稼ぎに来るそうです。
なので、日本語達者・・・
 
このロッジは外壁が石組み・屋根トタンで立派、
処がトイレ(厠と言った方がいい)は、
外の板張り・掘っ立て小屋で中が透けてみえる・・・
中に入ると板2枚渡してあり、板の間で用を足すスタイル。
1mほど下には、堆積物と小川が流れてまーーす、原始水洗でしょうか????
風も下から吹き上げます・・・落ち着かない・・・
 
ポカルデアタックの予備日が2日あり、日程に余裕が有るので、
明日はここで休養を兼ね停滞に決まりました~~
 
ローッエ峰8051mの夕焼け、ロッジの裏にドーンと見えます。
3000mの南壁は大迫力!!!!!
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4月3日
今日はチュクン4730mで、
ポカルデ登頂の疲れを取る為に、休養日です。
朝もユックリ起きて、洗顔・歯磨き、コーヒータイムを楽しみます~~
 
この標高になると、夜は-5℃位に冷えます。
日中、氷河から流れていた小川も、
朝日が当たるまではバリバリに凍ってる・・・
日差しに氷が溶け出すと、気泡を含んだ流れが、
ガラスの下を通るような面白い模様を見せます~~
 
朝食後、アマダブラム峰北壁をバックに
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         更に、一枚
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ポーター・キッチンボーイ・ガイド達が、
湯を沸かし、洗濯や頭を洗ったりしてる・・・
やらないか? と 誘われたが・・・・頭洗って風邪引いたら、あとの祭り・・・
大事な、イムジャツエ峰登頂が待ってまーす。
 
風呂は3月24日の朝、カトマンズのホテルで入ったのが最後、
今日で10日も入ってない・・・
日本の山を10日も歩いたら、シャツに塩が噴くわ・汗臭くなるわで大変だが、
ヒマラヤは空気が乾燥してる為か、何故か塩も噴かず・汗臭くもないのです~~

学生時代の夏山合宿で、剣岳から上高地まで歩いて、松本駅に着いた時こと。
夜行列車に乗るまで時間が有ったので、駅通りのすぐ左に在る銭湯に行ったら、
番台のおばはんが「汚な過ぎるから、ダメ」って・・・
もうとっくに死んだろうが・・・
近くの店で、この辺に別の銭湯がないか聞き、少し遠かったがそこで入れて貰った。
 
以来、合宿の帰りに風呂には入らず、どうせ装備を置きに部室まで戻るので、
ついでに柔道部の練習場のシャワーで洗ってから、帰ったものです・・・
でも、新宿まで乗り合わせた方々や、山手線の方々は迷惑だったろうなぁ~~
現実に、あの混雑する山手線で・大きなキスリングを背負った我々に近ずく方は皆無でした~

 
ゆっくり一日休んで、ゼーゼー・ハーハーは無くなって体調も良し~
明日は、イムジャツエ峰 登山のBCとなるパンシャヤ・ギャブまで、
3時間の行程。
 
 

4月4日
イムジャツエ峰のBC(ベースキャンプ)へ出発。
ここチュクンから、BC予定地のパレシャヤ・ギャブまでは、約3時間の行程。
 
標高差で250m程度の登り、
右からのアマダブラム氷河と左からのローッエ氷河の合流点で、
互いの氷河から押し出してくる力で隆起してます。
氷河で運ばれて来た、砂礫が堆積し氷河丘(モレーン)を形成してます。
東にモレーンを上がって行くと、やがて谷が狭くなり、イムジャ氷河湖。
広大な氷河湖に、巨大な氷が浮かんで、流氷みたい~
谷の突き当たりがBCの場所、狭い谷なので日の当たる時間が短いし、
周囲の氷河に冷やされた、冷たい風が吹き抜ける処・・・・
 
夕方、谷の西側に、左タボチェ峰6367m 右にチョラッエ峰5440m
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谷の東側は・・・      ↓ チョー・ポル峰6700m
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                                                 ↓無名峰6635m 
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夕日を浴びて輝いてます、影はこれから登る イムジャツエ峰のもの~
 
パノラマで映すと・・・
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大キレット(鞍部)の位置で2枚が重なります~ 
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明日は、BC傍の急斜面で、イムジャツエ峰直下の氷壁を登る為の練習。
登行器(ユマール)と下降器(8環)の扱い方を熟知します。

4月5日 
谷にテントを張ってるので、日が当たるまで凄く寒いです・・・
タボチェ・チョラッェの頂に、朝日が当たってます~~
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今日の予定は、BCで氷壁登下降の練習だけ・・・
午前中2時間位で、後は自由時間。


BC裏の急斜面に、フィックスザイルを2本セット。
長さは50m位、上部はスノーバーを刺して固定してます。
ハーネスに付けた、登行器(ユマール)をザイルにセットし左手で握り、
登った分たけ登行器を前に進めます。
(登りながら、登行器を進めるのは駄目)
左手を伸ばせる範囲ですから、1m位です。
2歩登って、登行器を進める感じ・・・
この機器は上により進まない仕組みで、
もし、足場を崩し転倒・滑落した時は、
カムがザイルを噛みずり落ちないのです。
1万円以内で買える、便利な機器、ユマールは商品名で一番売れてる品。
この機器が考えられる前は、プルージックと言う遣り方で登ってたが、
ザイルを片手で掴み、
片手で摺り上げると言う手間の掛かる仕方でした・・・
これも、落ちた時に体重でザイルを締め付け、転落を防ぎますが・・・
 
下降器は、丸い金属の輪にザイルを絡めて、抵抗を増やして降る機器です。
下のザイルを丸い輪に噛ませることで、下降を一時停止出来ます。
この機器が考えられる前は、ザイルを体に巻きつけ、服の摩擦を利用して、
下降速度を調整する方法でしたが、首や衣服が擦れたいへんでした・・・


4月7日に山頂アタック予定の、
イムジャツエ峰6189mは、こんな山です。
 
イメージ 2
手前の黒い三角の頂が 南峰  その左奥の白い峰が 本峰 です。
この画像は西側からのものですが、登山は裏側(東側)から登ります。
東側の谷は幅が狭く、東から山頂を写した画像は過去見ていません・・・
 
明日6日は、昼から5600mに設置するAC(アタック・キャンプ)に登り、
一泊し山頂アタックに備えます。
昼から登るのは、高度が高い処での滞在時間を少なくし、
高度障害を抑える理由です。
 
 
 
 
 

4月6日
遅目の起床、相変わらず日差しが当たる迄は寒い・・・
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アマダブラム全体に日が当たっても、ここの谷にはまだまだである・・・・
イメージ 2
今日は、BCで昼飯を食ってから、ACに上がる予定。
朝飯後に、アタックに必要な登山靴・アイゼン・ピッケル・ウェア類等々を
100Lザックから出し準備する、
ポカルデ峰アタックの時よりも増えたのは、
ハーネス・登下降器のみ。
100Lザックは、ここBCに置いて行く、
登頂に必要な物をアタックザックへ・・・
 
昼飯後、一段落してからACに登り始める・・・
今晩のテントは午前中に、ポーター達が設営済み、
必要な湯冷まし水もキッチンボーイが荷揚げ済み。
 
ザレ場やガレ場を登り、ルンゼ状の凹部も忠実に辿る。
ルートを記憶してないと・・・ポカルデの帰りに降雪で不安になった・・・
BCからACまでは、約500mの登り、5時間掛けてユックリ登る。
ポカルデBCより高い処の登りだが、
高度順応が出来たせいかバグバグ感なし~
夕暮れ前に到着、テント(冬用テント)に潜り込む。
 
高所キャンプなので、キッチンボーイが晩飯を作ってくれる訳でなし・・・
与えられたアルファ米(国産の炊いた後の乾燥米、湯で戻る)2食分のパックに、
ガスで沸かした湯を入れて放置・・・
湯も、高所ては沸点が80℃位なのだが充分に熱い。
ふやけた頃に、茶漬けの素(味付けのため)を混ぜ、インスタント味噌汁で喰う・・・
しかも、半分・・残りの半分は、翌朝アタック日の朝飯だ・・・
残りの飯が凍らない様に、口を締め寝袋の中に保管・・・
なんとも、侘しい限りだが、高所では致し方なし~~
皆こうして登ってるのだ・・・・
 
疲労のせいか、即 寝ることができた・・・

4月7日 ① 
2時起床、夜中に目覚めることもなく快眠出来た。
体調は、悪くはない~
アウターウェアを着込んで寝たので、夜中寒さは感じなかった。
ゴソゴソと寝袋から這出でて、畳む。
寝袋の中で、又の位置に置いてたアルファ米のパックは、
潰れたものの洩れてなし。
ガスを点火し湯を作る、インスタント味噌汁用の分、
ポリタンの水は寝袋の足元に入れてたので凍結してない~ 
テント内に放置してたら、完全に凍結する・・・・作戦成功!
ガイドが、
夕方預けておいたテルモスにコーヒーを入れて持って来てくれる。
今日の行動用だ、今飲む訳にはいかない・・・
ガスのお陰で、テント内は少し暖か~、
冷たいアルファ米の残りを、味噌汁で流し込む。

テント内で靴を履き外に出ると、満天の星空。
ヒマラヤは空気が澄んでるし
高くて星に近い?のか日本で観るより数倍多い。
隙間が無い位の星!!!
 
ヘッデンで岩陰に行き、用を足す・・・準備全て良し。
 
ヘッデンの明かりを頼りに、ゆっくり歩き始める・・・・
今日は往復約10時間の長丁場、慌てることはない・・・
風はないが、ポカルデアタック時と同様強烈に寒い、
日か当たるまでの我慢。
手袋をニギニギしながら・・・
冬用登山靴に毛の厚手靴下2枚でも指先が・・・・
口で息をしたい処だが、冷気で喉遣られない様に意識して鼻から・・・
酸素量は平地の2/3以下、苦しいのは当然か・・・金魚の気持ち・・・
暗くて周りが見えない為か、時間がすごく長く感じられる・・・・
周りの山の頂に朝日が当たり始め、ほんのり足元が見えだす~  
 
岩稜で一息入れてヘッデンを消す。これまでは岩の斜面を登って来たが、
徐々に一本の痩せ尾根に・・・
目線の先右側に懸垂氷河が見え、
台地状の雪原の奥に雪壁、尖った山頂が・・・
 
氷河の手前の岩棚で、アイゼン装着。
両側が切れ落ちてる処で、風が有ったら怖い場所。
ポカルデのようなことの無い様に何回も踵の収まり点検
頭を下げるととても苦しい・・・・ハーハー・バグバグだ・・・
 
斜めのやや急な氷河をジグザグに登り、クレバスを避けながら進む・・・
クレバスの中はブルーに見え、深さも一定でない、
やはり落ちたら自力では上がれそうもなし・・・
 
雪の台地に出た・・・
広さは野球場ほども有ろうか・・・先行トレースがある。
右奥の山頂に向かい、クレバスを避ける様に・・・・
氷壁の直下で大休憩、ザックを降ろし腰掛ける。
クライミングガイドが氷壁にフィックスザイルをセットしてる間に、
テルモスのコーヒーでビスケットを流し込む・・・
気持ちが高揚してるのか、
ハーハーは変わらないが、ここまで来ると苦しくない。
ザックからハーネス・登下降器を出して装着、最後の氷壁準備・・・
 
氷壁から垂れ下がったフィックスザイルに、
ユマールをセット引っ張ってみる、
ガッチリ喰い込んで摺り下がる心配はない・・・・
左手のユマールを腕いっぱい摺り上げ、
握りに体重をかけ・一歩二歩・右手のピッケルを刺す。
また、ユマールを進め・体重をかけ・一歩二歩・ピッケルを刺す・・・
これの繰り返しが続く・・・・
氷が堅く、ピッケルのスピッツェが上手く刺さらない処もある・・・
ピックを刺して見たり色々・・・悪戦苦闘が続く・・・
シャフトの短い物を持って来た方が、使い易かったのかも・・・
でも、ヒマラヤの為に造ったピッケルだ!!!
モガイテルうちに氷のテラスに出た、最後腹這いで体を摺り上げる、
登ったぁ~~ 腕がパンパン・・・・息苦しさもなし~
 
氷のテラス画像① 下の画像と重ねると、何となく雰囲気が・・・
左を急登すると山頂。
イメージ 1
氷のテラス画像②ガイドが下から登って来るのを見てます~ 
向かいの山は、6635mの無名峰。 
イメージ 2
隊が揃う迄、このテラスで大休憩。
傍のクレバスに小用・・・結構形跡多し・・・
ザックに腰掛景色を楽しむ~~
 
 

4月7日 ②
氷のテラス画像③
   バルンッエ峰7152m↓   ↓メラ峰6470m アマダブラム峰6814m↓
イメージ 1
氷のテラス画像④  ↑氷のテラス                                                                                            タボチェ峰6495m↓
イメージ 2
                      ↑イムジャツエ南峰


4月7日 ③
氷のテラス画像⑤                 ヌプッエ稜線末端↓                                      
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氷のテラス画像①~⑤は東→南→西で撮ったパノラマ画像です。
画像③のメラ峰6470mは、最も南に位置する山だそうで、
雪を冠った良い山らしい(ガイド談)、この次にヒマラヤを訪れた時に~~
ここから30キロ南に位置する。
山また山で・・・
顕著なピークより名が無く、ガイドもよく判らないらしい・・・
ほとんどが無名峰たとか・・・・。
 
大キレット北側の無名峰6435m 懸垂氷河が美しい~~
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大キレットの南側の無名峰6635m
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上の画像の遠望、下の氷河まで落差1600m。
左から右に流れてる黒いのがローッエ・シャール氷河、
奥から手前に流れてる白いのがイムジャ氷河、
ここで合流してイムジャ氷河湖に入る。
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4月7日 ④ 
テラスからの画像
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  ↓マカルー峰8463m
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 ピークに登って行くリッジ↑ここから30分位で山頂
 
氷のテラスから下を見ると、こんな感じ~~ 大雪原と100mほどの氷壁、
後続が登ってまーーす。
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テラスから見上げる最後の登りです~~ 
あと少しで、イムジャツエ峰6189mの頂です。
右に見えるのが マカルー山頂
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ついに 立ちましたーーーーーーーっ !!!!!!!!!
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山頂は、風もなく穏やかでした。                               薄雲が掛かったり、晴れたりでしたが、寒くはなかった・・・
北側のローッエ峰には、終始雲が掛かり見えずじまいでした・・・・ 
山頂からの展望画像を次ページに。                                                         

4月7日 ⑤
山頂からの展望です。
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 タボチェ峰6367m↓        チョラッエ峰5440m↓    
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バルンッエ峰7152m↓             ↓メラ峰6470m                                    
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メラ峰6470mに付いて、のちの遠征記とします。
 
山頂に30分も居たでしょうか~~夕方までにはBCに戻らなければ・・・・
氷のテラスまでの間、氷化した雪面を慎重に降ります・・・
どっちに落ちてもアウトです!!!
ここの下りが一番緊張しました~~   氷のテラスに降りて一息・・・
 
テラスで、8環にザイルをセット、ピッケルはザックに固定。
降り始めは慎重に・・・あとはだぁーーーーっと降りれます。
氷壁下で、隊が揃うのを待ち、大雪原のトレースを忠実に辿ります。
 
朝、アイゼンを装着した場所でアイゼンを外します。
登って来た岩尾根を降る頃から、疲労感で足がガタガタ・・・
浮石を踏まないように気を付けながら、長い長い降りてす・・・・
ACを設営した処を通過、既にテントは回収されてます~
 
ACスペースにテント一張あり、中から出て来たのが、小西浩文。
山野井泰史・妙子氏と話してました・・・
この辺で半分の距離・・・・また長い長い・・・・
 
やっとBCに到着、ザックを降ろし・靴を履き替えて、
熱いミルクティーを・・・・美味かったです~~
 
・・・・・長かった一日が終わります・・・・・・

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