海彦・山彦の白秋日記

Ombigaichan 6340m ヒマラヤ襞が綺麗な双耳峰。 この頃はまだ未踏峰だったが・・・今は誰か登ったか?

カテゴリ: Mera中央峰 6654m 登頂記

2006年春に、
ポカルデ峰5806m・イムジャッエ峰6189mに登りました。
山頂から、南の方向に真っ白い山塊があり、とても魅力的でした。
次にヒマラヤに来る時には、登りたいと・・・
 
2010年秋に、再びネパールへ。
メラ峰6654mが目標です。
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ヒマラヤの標高ですが、同じ山でも
【ネパール山岳協会公表】【ネパール政府発行1/5万地形図】
【民間地図会社】で、
表示が違います。日本では考えられない事ですが・・・・
例 イムジャツエ峰 山岳協会 6160m
          政府   6165m
          民間   6189m となってます。
 
  メラ峰     山岳協会 6654m
          政府   6470m
          民間   6461m となってます。
普通、政府発行の地図表示が正しいと思いますが、下部組織の協会との差は如何に・・・
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9月28日
100Lザックを背負って、田舎の空港(飛行場かも・・)へ出発。
羽田からの到着便が濃霧で降りれないと・・・
一時間も旋回・・・諦めて戻った・・・
えっ!  どーする乗れない~  払い戻して新幹線? 
これから戻って高速バスか・・・
流石、ANAですね~ 
バスで他の空港に送ってくれるって、別便の手配も完了。
預けてた100Lザック(20キロ)を、
ハイヒールのお嬢さんがバスまで運んでくれるって・・・
あぁーとか、うぅーーって持とうとしてます。
玄関に大型観光バス到着、お客は6人・・・
他の客は払い戻したらしい・・・
2時間走って空港へ、別便に搭乗・・・スタートから綾が付く。
 
9月29日
夜、タイ航空で・・・・・高度が下がって街の明かりが綺麗です、
いつの間に着陸したのか判らないほどの滑らかな滑走です。
案内があり・・・機長の最後のフライトとのこと・・・
乗客から拍手が沸きました・・
機長挨拶・・・スッチーが和訳で 搭乗ありがとう、
タイ航空を今後も宜しく・・・
 
9月30日
 
カトマンズ行きに乗り換えの間に空港見学、コンコースの巨大オブジェ。
 
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ヒマラヤが見えて来た~8000峰が3座も~~
             エベレスト↓   ↓マカルー カンチェンジュンガ↓ 
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カトマンズ着
宿泊するホテル、中庭が綺麗です。
カトマンズのホテルは、インド人の経営者が多いとか・・・
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繁華街のターメに近い処。
生水注意なので早速ネパールコンビニで、
ミネラル水・ビール・ヤクジャーキーを買う。
ヤク肉は前回土産で持ち帰ったが、評判が良かった、今回も買って帰ろう~
 
ホテルの傍には、対外山用品店・旅行会社・両替商・ネパールコンビニがある。
旅行客相手なのだろう・・・
山用品店を覗いてノースのダウンパンツを見てたら、
女の店員が片言の日本語で話し掛けて来る。
「ドデスカー 5000エンデ イデスヨー」「長過ぎる」と言うと・・・
「アシタマデ ツクテオクヨー」完全に偽物・・・
 
ルクラやナムチェは勿論、途中の村でも住人の半数近く(多少オーバーか?)が、
ノースマークの入った衣類を着ている。子供から大人まで・・・
マウンテンハードも多い・・
子供などは、袖が鼻水でテカテカになってても、ダウンのふんわりが有る・・・
不思議。
以外に、中の羽毛は良いのかも知れない・・・・

10月1日
朝ホテルから、国際空港隣のローカル空港へ。
街中は相変わらす、ゴミゴミしてるし、舗装の凸凹も同じ・・・
秋祭りが有るらしく、丸太で組んだ櫓みたいなのが目に付く。

やっと機内に・・・・
操縦席との仕切りはカーテン・・・オィ 頼むどーーッ~
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40分ほどで、ルクラの飛行場。崖手前で止まれて一安心・・・
飛行機内はこんな感じ・・・セスナの親分 プロペラ2基です。
 
ロッジで昼飯を食い、ポーターに100Lザックを預ける。
彼等は、物を肩で背負う習慣がないらしい、
誰もが荷物に付けた太いベルトを額と腰で背負う。
首の筋肉が強いのだろう・・・大きな竹籠も額で背負う・・・
 
今日はルクラ(2840m)から3時間ほどの、チュタンガ(3500m)まで。
緩やかな登り道だが、結構キツイ・・・・小雨が・・・合羽を着る・・・
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今夜のテント場。 小屋のカマドで火に当たる・・・相変わらずの雨・・・
後から着いたギリシャ隊が小屋に入って来て、
女子達(二十歳くらい)が雨で濡れたウェアを
隠しもせず半裸になり交換!!!! それも脱いでから、ザックの中を探し・・・
ギョギョギョである・・・・
しかも、中には腰にアンガス模様の刺青(タトゥー?)の子も・・・
 
うぅーん、ヒマラヤに来る女は、此の位の度胸がないと駄目だ!!! と、
叔父さんは思ったのです~
 
着替えが終わると、ギリシャ隊は雨の中登って行きました・・・
少し上にも小屋があるとか・・
 
 

10月2日
今日は、チュタンガ(3500m)からドゥリカルカ(4200m)まで。
7時間位掛かる強行軍です。
途中に、ザルワラ峠(4543m)とチュトラ峠(4615m)が・・・・
1000m以上の標高差があります・・・
メラ峰登頂は、この峠を上手く越えれるかが、鍵だと言われています。
チュタンガでもう一泊し、翌日高度順応を兼ねて、
途中まで登り体を高度に慣らすという隊もあります。
早朝、出発、時間を掛けてゆっくり登ります・・・・
このルートは急斜面が多く、ゾッキョやヤクは通れません。
全て人力で運びます・・・・・
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Gonglha峰5813m。
これに向かって谷を登り、右に見えて来る峠を直登します。
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登って行くとこんな感じ・・・
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圧巻です・・・ヘロヘロ・バグバグですが・・・頑張ります・・・
ストックが欲しい・・・
下から登って来る隊が丸見え、
ザック降ろして休んでも写真撮る余裕無し・・・
6時間でやっと最初の峠に到着・・・バグバグです・・・
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ここから、左のガレた斜面をトラバースして、次の峠に向かいます・・・・
ガレ場に、綿毛トウヒレン と言う珍種の高山植物が有りましたが、
写真撮る余裕無し!!
帰りに撮りました~~
歩きながら、一瞬気が遠くなるのが判ります、ふわぁ~~っとした感じで、
すぐ我に帰りますが・・・・
やっとの思いで二つ目の峠も越えました・・・・
ふらふら降りていくと、今夜のキャンプ地が見えました・・・
安堵感からか、一度転倒 怪我はありません・・・
大きく息を吸い・2回吐く、これの繰り返し・・・
少しでも肺を空にし、新鮮な空気を・・・
 
なんとか、ドゥリカルカに着きました・・・・ 

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谷の中にロッジが2軒、チュタンガ同様建物は、エベレスト街道に比べれば劣ります。
このルートは、メラ峰かバルンッエ峰に行く隊より通らないし、
トレッキングコースからも外れてるから・・・各隊がテント張ってます。
テント場料の収入より望めないかも、登頂目的の隊は食料持参だし、
ロッジ泊や食事提供も少ないだろう・・・
ガイドやコック長はテントで寝ますが、
ポーターやキッチンボーイは岩陰で、
ビニールシートをフライの様に張りその下で寝るとか・・・
 
疲労が大だが、ここ(4200m)で休憩日を取るよりは、
コテ(3550m)まで降りた方が、体への負担が少ないだろう・・
と言うことで明日はコテまで。

10月3日
ドゥリカルカ(4200m)からコテ(3550m)まで、ほとんど下り道です。
約7時間の行程です・・・・
昨日の、峠越えは大変なものでしたが、越えれてなんとか・・・
今朝は、それほど苦しくないです~ でも、また7時間も歩くのは・・・
 
出発して暫くは、斜面の左を巻いて歩きます。 
まもなく、石楠花林に入ると、一気に降り道・・・・
雲の間から、メラ峰が見えました~~まだ、かなり遠い・・・・
 
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どんどん降ると、一軒の小屋、そこで昼飯です。
沢水が流れて、良いところ。
空気が濃くなって来たのか、下りということもあって、
あまり苦しさは感じません。
 
ヒンク谷に降り立つと轟々と川が流れてます。
上流に氷河が少ないのが白濁してません~ 岩魚が居そうな感じ・・・
川沿いに右岸(川の左側)を進むと、コテの村が見えて来ます。
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以外に大きな村、国立公園の管理事務所もあります。
谷の奥には、メラ峰が見えます。
川沿いに左から大きく巻き、裏側から登ります。

10月4日
今日は、コテ村(3550m)からタナン村(4230m)へ、約7時間の行程。
また、長い一日です・・・・
 
村を出ると広い川原を進みます・・・正面に  Kyashar峰6770m。
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更に進むと、谷が開け 
クスムカングル峰6369m↓     ↓東峰6355m      ↓Kyashar峰6770m
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正面には、祭壇、ダライラマの写真も有りました。
 
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左壁には、仏画。
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右壁には、大きな鷲の剥製、ミイラ ?  
チベット仏教では、昔 鳥葬が有ったと聞いてます。
鷲は神様の使いなのでしょうか・・・・・
 
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コテ村に到着しました・・・体調は悪く無し・・・
 
 

10月5日
今日は、山に入って初めての休養日です。
高度順応を兼ねて、近くの サバイ氷河湖 に・・・
サバイ氷河から流れた水が溜まってますが、
昔はもっと水深が有ったそうです。
温暖化で南向きの氷河が、湖面に一気にナダレ落ちて、
水位が上昇しモレーンが崩壊、下流に有った村が土石流で消えたそうです。
今は、上の方に少し氷河が残ってます・・・湖水の色が綺麗です。
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モレーンが崩壊して土石流となった跡。
 
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このタナン村は、左の平地に有ったが土石流に流され、傾斜地に移転したそうです。
左の石がゴロゴロある処が元の村。
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村に来た、ヤク肉売り。
空気が乾燥してるので、冷蔵保存の必要なし、
このまま置いてると干し肉になるそうです。
 
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太陽光調理器です。光を鍋の底に集ると水が湯に・・・
太陽が移動すると、人力で向きを変えます。
グラグラ煮れませんが、芋や豆を煮るにはいいそうです。
このロッジには2基ありました。
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クスムカングル東峰に朝日が・・・テント場は賑わってます。

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